09月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫11月

スポンサーサイト

--/--/--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:-- スポンサー広告

【不定期連載】 消えた記憶 =堂上の災難?= 第五回

2009/03/16
おはようございます。

月曜日ですねー。
この休みは大変多忙でした。
しかも風邪貰ったのか体調も悪くて日曜日の後半やばかった。
やらねばならぬ事がたくさんあるというのにもうグルグルだった。
旦那に体弱すぎとかいう前に自分も弱すぎ。

また一週間ですが、金曜日祝日だから四日間だ!!
がんばろうーーーーーー!

エイエイオ!というわけでまた不定期なはずなのに連載で。

堂郁 恋人設定 年齢フリー テーマ:堂上教官が記憶を喪失?!






郁が案内してくれたのは、立川駅から少し歩いた所にある喫茶店だった。
喫茶店としては狭くも広くもないごく普通の内装で、店内に入った途端ふわり不思議な香りが堂上の鼻をくすぐった。

いらっしゃいませと案内に出てきた店員に向かって、郁がひとつの席を指差して何かを頼んでいる。
「郁?」
「あ、あの席でいいか聞いてみたんです」

郁が指差したのは窓際の一角。
「前もあの場所だったのか?」

もう解りきった事ではあるがそう尋ねると郁は赤くなりながら小さく頷いた。
困ったようにチラリと様子をうかがってくる郁は本当にどこまでも真っすぐで
ただ堂上との思い出を辿って見せてくれるつもりなのがバレバレである。

案内されて席に着いた所で堂上がメニューをとって郁に手渡すと
自然な仕草で郁がそれを受け取った。

教官からと言いだすかと思ったが、そう返さない所をみると
既にこのあたりは折り合い済みなのだろう。
慣れた仕草で食事のページを開きながら郁がハッと慌てて顔をあげた。

「教官、ごはんもここで食べますか?」
「お前、今しっかり食べる気満々だったろう」
「うっ……。だっていつもここにくるとご飯たべるから。おなかすいてるし」

堂上が腕時計を確認すると確かに丁度昼時だ。
三食欠かさない郁にしてみればこの時間にお茶だけで済ますという考えはなかったのだろう。
真っ赤になりながら、お茶だけにしますか?と慌ててページを捲り直す姿が可笑しくて
堂上は郁がめくり直したページを元の食事のページへと開き直した。
「もう昼時だからな。食わなきゃお前のその腹の虫が収まらんだろ」

先ほどごく小さくだが、郁の腹の虫が食事を要求している音が聞こえていた。
もちろん堂上自身だってそろそろ空腹だ。
「き、聞こえてました?」
「あれだけくっついてりゃな」

先ほどまで腕をからみつかせるようにして歩いていたのだ。
聞こえない程、耳は遠くはない。

それでもその場であえて指摘しなかったのはそれよりも気になっていたものがあったからである。
絡みつかれた腕に触れる柔らかな感触。

ほんのささやかなものではあるが、今の堂上にはどうにも気になるものでしかない。
飲み会でつぶれた郁を何度も背負って帰った事もあるというのに
なぜ、今それがそんなにも気になるのかと言えば、出がけに確認した財布の中の小さな袋。
皮の小さなケースに見覚えはなく、取り出して確認すると中にはそういうモノが入っていた。

当然引き出しから出して移したであろうそれに一瞬めまいを覚えたのはほんの数時間前の事である。
散々迷ってそれはそのまま財布に入れっぱなしにしている。
つまり今ポケットの中にそれはあるという状況だ。

何かを期待してという訳ではないが、あえて入っているものを出してくるという行動もおかしな感じだった。
ただそれだけの理由。

堂上が今朝から先ほどまでの事を思い返している間の沈黙を郁は呆れられたと取ったのか
すみません、なんかバタバタしてご飯がゆっくり食べられなかったので。としおらしく謝ってくるのだから堪らない。

「阿呆、違う。ちょっと何か思い出せないかと思ってただけだ。腹が減るのは健康な証拠だろう。
 大体、お前の胃袋具合なんて今さらだ。何年一緒に仕事してメシ食ってると思ってんだ」
「――。それは、なんていうか。デートとそうでない時の違いっていうか」
「デートでも俺は遠慮がちにされるより気持ちよく食ってくれる方がいい。解ったか?」
「はい。ってなんかやっぱり教官の記憶がないとちょっとだけいつもと違いますね」

郁の何気ない一言に内心焦った。
何か気に障る事を言ったのだろうか――。

記憶がない、と言う事はこういう時に歯がゆい。
今まで郁と埋めてきたであろう時間が堂上側にだけ欠けている。
二人で取り決めただろう色んな間合いも堂上の側にしてみれば手探りだ。

「すまん、何かまずい事言ったか?」
「あ、全然!そういうんじゃなくて。付き合い始めのころに戻ったみたいでちょっと新鮮ていうか。嬉しいです」
ごめんなさい。と続いた言葉に堂上は苦笑した。
「なんで謝る必要がある」
「だって教官の記憶がないっていう大変な状態なのに、嬉しいとか思ったら教官に悪いし」

もちろん記憶は戻ってくれたらいいんですけど、でも!無理に頑張れって言う事じゃなくて
あーなんて言えばいいんだろうと頭を抱えた郁が必死すぎて堂上は思い切り噴き出した。

堂上が深刻にならないのは相手がこの郁だかからなのだろう。
正直、郁がつらそうな顔をしていたならこんな風に何事もないかのように
一緒に食事をしたり、恋人面をして出かけたり出来ない。

記憶があろうとなかろうと郁という女を選んだ自分の目は間違ってないなどと
自画自賛している間も郁は、必死に色々な言葉を並べている。

「郁」
「――はい」
「何がお勧めだ?」
「はい?」
「ここのメシはなにがお勧めだと訊いてる」
「あ、えっと。チキンのハーブソテーなんかがボリューム的にお勧めです」

嬉しそうに淀みなく答える様子にどうやらこの質問は以前にもした事があるのだろうと察せられた。
「ならそれ。カモミールティーは食後か?」
「はい、食後。あたしはケーキセットで。りんごのムースにします。教官はチーズスフレにしますか?」
「……。さすがに付き合ってただけあって好みは大体バレバレか」
「最初に一緒に来た時に、あっさりしたのは好きだって言ってたので」

何やら嬉しそうなのは、半歩先に回る事が出来る故だろうか。
堂上の記憶の中にあるのはほぼ仕事にかかわる部分ばかりなので
そうなると当然堂上が先に回る事の方が多い。

今日のほんの少し一緒に過ごした時間だけでも郁が男女の事にあまり慣れていないのは明白で
そうなればおそらくプライベートでも自分が先回りをする方が多いのは想像するまでもない。

「本当に嬉しそうだな」と思わず頬を緩めると郁が一瞬ピタリと動きを止めた後にかぁっと顔を赤くする。
今日一体何度めの赤面だと心の中で突っ込みはしたがあえて口には出さなかった。

「ちょっとだけですけど教官をリードできるっていうの、いいなぁって」
ごめんなさいとまたしても謝る郁の額を堂上は軽くパチンと右手の人差し指で弾くと
突然のデコピンに郁は弾かれた場所を驚きながら左手で抑えた。

「イタッ何するんですかっ」
「謝り合いは打ち止めを破ったから罰則だな。さっきは一回ノーカンしたぞ」
「ば、罰則?!」
「また謝ったら罰則だ。次はデコピン二回な」
「教官も、すまんとか言ったら……くすぐりの刑ですよ」

脇が弱い事を手塚や郁に悟らせた事はなかったはずだが
当然、恋人である郁には何らかの拍子でばれてしまったのだろう。
ニコリと笑う郁は今までみた事のない、女の色香を纏っていて
こいつはこんな顔もするのかと、改めて郁の年齢を再認識せずには居られなかった。

郁は年齢にしては素直で真っすぐ過ぎる面があるので幼く見える事が多い。
それが郁の美点でもあるが、それに年相応の女の色香が加わると別人の様だ。

思わず見惚れた堂上の視線に郁が気付く訳もなく、喜々として店員にメニューを見せながら注文をする姿はもういつもの無邪気な顔で堂上は思わず頬を緩めた。







今日の見どころはね、出がけに財布をチェックする堂上さんと
財布の中のブツを発見して動揺する堂上さんな!

中学生堂上さんならこんな感じかなとか思ってみた。
どんどん現実から離れていくところがたまらなくイイでしょう(微笑)

そんでもって堂上さんが覚えている郁ちゃんよりもオトコを知った郁ちゃんは
つやっぽくなっていてドキドキするという。
いやー青いというか赤いというか赤春なんてどうなんだろうね。
何か特別な意味があるのかな???

あと堂上さんが脇が弱いと勝手に決定。
もうどこまでも弱点を知られている堂上さんでした(笑)

関係ないけど小牧さんとか、堂上さんの足がしびれていたらツンてするよね絶対
と意味もなく思いました。


07:00 図書館SS(堂郁)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。