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寄贈品:ちらりと覗いたきみの本音

2009/02/24
皆様おはようございます~。
火曜日ですね。本日は素敵な寄贈品をご紹介いたします。
先週掲載させていただいた、みぃ様のからの寄贈品【バレンタインの贈り物】の元になっている
ストーリーで、以前【秋風ノート】様に掲載された作品の転載になります。

無事に秋風ノートの管理人をされていた 三菱 榧様から転載許可を頂きました。

秋風ノートの企画はお題拝借しての企画だったということで、お題配布元も一緒に掲載致します。

お題配布元:リライト 様
お題は【こんな君へ→意地っ張りな君へ5のお題】から【ちらりと覗いたきみの本音】です。


【意地っ張りな君への5のお題】一覧

一人だって、大丈夫
頼る事なんて、出来ない
無駄なプライドが邪魔をする
守ってあげたい
ちらりと覗いたきみの本音

※お題から1個抜き出しという形になりますので他のお題分はありません。ご注意を(笑)


甘いですよー、ジレっとしますよー。

みぃ様ありがとうございます!!

ジレッとしたーーーーーという叫びがありましたら是非一言置いていってくださいませ。
もれなくお伝えさせていただきます。
後日ホワイトデーバージョンもお送りいたしますよ♪

堂郁 年齢フリー 恋人前 テーマ:ジレジレバレンタイン







『ちらりと覗いたキミの本音』







郁は本日何度目か知れないため息をついた。

「渡せるわけない・・・」



事務室の入口では堂上が女子隊員からのチョコレートを断っている。

本日、何度も見た光景である。

張り合っていた頃は気付かなかった。嫌・・気付こうとしなかったのだが、

好きな気持ちを一度自覚してしまうと嫌でも目に入る。

『堂上教官ってもてるんだよな~』

は~っとため息をつくと郁はデスクに突っ伏した。

背は低いが、整った顔立ちをしている。精鋭揃いの特殊部隊というだけでも男女問わず憧れの的だというのに、その中でも堂上は若くして班長のポジションに納まっている。

職種がら運動神経が抜群なのは当たり前で、座学がからっきしだめな郁とは違い、頭もいい。

そのおかげで玄田から目をつけられ実務をまる投げされている辺り要領がいいとはいえないのかも

しれないが、それは逆に面倒見がいいということでもある。

教育隊の時の鬼教官のイメージで最初は萎縮していた同期も、堂上の本質が分かってからは

仕事上のトラブルや悩みなんかを堂上に相談することも少なくはないようで、頼りにされることも多い。基本まじめで実直な堂上はどんなに面倒なことでも最後まで投げ出さない。そうやって

培った信頼に比例するかのようにバレンタイン時に渡されるチョコレートは毎年、確実に増えている。流石に渡される数が増えすぎたせいか今年は全ての贈り物を断ることにしたらしい。

朝から何度となく繰り返されている行為を横目に郁はまたため息をつく。

断っているということはその中に本命がいるわけではないということで、そのことは純粋に嬉しいしほっとしていることではあるのだが・・。

「受け取ってくれてればそれに紛れて渡すことも出来たのにな~」

恨みがましく見つめた引き出しの中には生まれて初めての『手作り』が収まっている。



「なんだ堂上、今年は全部断ってるのか?もったいない」

「くそ~、何だって毎年堂上なんだ。俺のが背は高いのに」

「お前の断っているチョコの一部でいいから俺に回してくれよ~」

「そうだぞ堂上!中には本命チョコもあるってのに」

席に戻ってきた堂上に特殊部隊の面々が野次を飛ばす。



「3月に全てのお返しをすることを考えてから言ってください、そういうことは・・」

流石に件数が多くうんざりしているのかため息混じりにいうと堂上はさっさと自分の仕事に取り掛かってしまう。



『だめだ・・こんな状況で渡せるわけがない』



「コーヒー入れてきますね!」

誰にともなくそう叫ぶと郁はさっさと事務室を出ていった。



*****



その後姿を小牧は苦笑して見送る。小牧のデスクには郁から手渡された手作りクッキー。それは手塚のデスクにも同じように載せられていて・・。

もっとも渡したいだろう堂上の元には何も置かれていない。

ようやく気持ちを自覚し、恋愛初心者でもある郁にとって・・他人のチョコを断りまくっている目の前にいるこの友人が郁のチョコだけは受けとるだろうことなど想像がつくはずもなく・・・。

『間が悪すぎだよ・・堂上。本命のチョコまで遠ざけてどうするのさ。』

視線に気付いたのかちらりと友人がこちらに目を向ける。

「何が言いたい?」

不機嫌そうに・・でも手だけは動かしながら・・そして小牧のデスクの上のクッキーを見つけたらしい。不自然に目をそらしまた仕事に目を向ける。

「別に・・」

小牧は苦笑する。

『本当に面倒くさい二人だね・・』



*****



事務室を出るとあっという間に女子隊員に囲まれた。

「笠原さん!!いいところに!」

そしてあっけにとられている間に郁の両手がチョコでいっぱいになる。

「堂上二正に渡しておいて。お願い!」

「じゃあ頼んだからね!」

口々に言い置いたと思ったら女子隊員たちはさっさといなくなってしまう。



「あ、ちょっと・・」

言いかけた時には集団は既に遠くにいて追いかけようか迷っているうちにまた人に囲まれた。

「笠原さんが堂上二正宛のチョコの受付をしてるって聞いたんだけど」

「これもなんだけど」

既に両手で持てる量ではない。堂上にチョコを渡せる切り口を見つけた女子隊員たちがどんどん郁の元へ押し寄せチョコをおいては去っていく。



『私の責任じゃあないんだから・・』

自然と膨れるほっぺたは簡便してもらいたい。

仕方なく郁は大きめのビニール袋にチョコをつめる。サンタ宜しくいっぱいになったチョコ

の中には手紙つきのものやいかにも手作りのものも入っており、目にするだけで胸が痛む。

たくさんの想いの詰まったチョコをこれから渡すのか・・堂上に。

自分のチョコすら渡せていないのに。。



*****

「遅い!!」

事務室に戻ると開口一番で堂上が郁を怒鳴りつける。

そして、振り返り郁を確認するなり絶句した。

「おま・・なんだその・・」



「遅いって何ですか?遅いって・・。堂上教官が受け取らないから全部私のところに来ちゃう

んじゃないですか?これ、全部教官宛のチョコですからね!!」



入口にはサンタのように大きな袋を抱えた郁が立っている。



『やばい・・泣きそう』

あわてて下を向く。だめだ、私。今泣いたら言い訳が出来ない。

受け取りたくもないチョコを受け取って、必死に気持ちを浮上させて戻った開口一番が

大好きな人の怒鳴り声。



『泣くな、私・・。泣くな・・』



歯をぎゅっと食いしばる。胸がぎゅっと締め付けられる。

恋をすると楽しいだけじゃいられない。きっとこんな風に苦しいこともたくさんある。

小さく小さく息を吐く。自分を落ち着かせる。。



「悪かった・・」

気がつくと堂上が目の前まで来ていた。

郁の抱えているチョコレートの袋を受け取り、脇に下ろす。

肩の重みがとれ郁はもう一度静かに息を吐いた。

こんな風に渡したくなんかなかった・・。よりにもよって私から。一番好きな相手に

他の女性からのチョコレート・・。自分からのチョコレートは渡せてもいないのに。



いつまでも下を向いたままの郁の頭にいつものようにぽんっと手がのる。

「俺が悪かった・・気まずい想いさせたな。チョコは受け取る。ちゃんとお返しもする。

だから・・お前が気に病むことはない。」



『違う・・そんなんじゃない。そんなことを望んでいたんじゃない・・。

私は・・・本当は・・』



知らなかった、こんな醜い気持ち・・ぐちゃぐちゃで、どろどろとした・・。

受け取ってほしくない。近づいてほしくない。誰にも笑いかけてほしくない。

だけどそれは私のエゴだ。自己嫌悪に陥り余計に顔を上げられない。



「そういや・・・。」

話題をかえるかのように堂上が声のトーンを変える。



「お前からは何ももらえないのか?俺の記憶が正しければ一番世話をかけられてるのは

お前からだと思うんだがな。日ごろ世話になってる上官に何もないとは・・」

からかいを含んだ声に思わず顔をあげる。

「あります!!」

勢いで言ってしまって『しまった』と思うがもう遅い。

口にした以上は、渡す覚悟をしなくてはならなかった。

デスクの引き出しから昨日必死でラッピングした包みを取り出す。

郁のデスクにやってきた堂上の顔を見ることが出来ず、郁は

席についたまま自分のデスクにポンっと包みを置く。

「どうぞ。」

本当はもっとかわいく渡したかったのに顔が仏頂面に

なってしまったのは流れ的に仕方ないと思う。

『こんなはずじゃなかったのに・・』

と思っても後の祭りだ。



「手作りか?」

ぐるっと包装紙を見回すとラベルがついている様子がない。

丁寧にシールをはがし、中身を取り出す。

そこで小牧も郁のデスクにやってきて会話に加わった。

「そうなんだよね。結構おいしかったよ・・。手作りクッキー。ねぇ、手塚?」

そういいつつ手塚を見たのは一瞬だけで小牧はすぐに堂上が取り出したばかりのチョコレートに目を移した。

「あ、はい。自分ももらったのはクッキーでした」

小牧の質問に対する回答内容が微妙にずれたのは手塚も堂上のチョコレートに目がいっていたからだ。

「なるほど・・?」

意味ありげに笑い堂上を見る小牧に、あわてたのは郁である。

「あ・・あの。クッキー!そう。クッキー作ってたらその、材料がなくなっちゃって・・。

で、仕方なくその、買い置きしてたチョコでですね・・」

顔は真っ赤、だんだんしどろもどろになってく郁の説明に堂上は意地悪く笑った。

「仕方なく・・で、チョコか。」

目の前のチョコと郁を見比べる。目があった郁はこれでもかという位赤い顔でぷっと膨れて目をそらした。

手作りらしいいびつな形をしたチョコをひとつ取り出し、口に入れる。

甘すぎないビターチョコの中には果実酒が入っている。結構凝ったチョコだった。

チョコの種類がビターなのも、中にお酒が入っているのも自分を意識してのことと思うのはうぬぼれすぎか?

ついでとは思えない凝ったチョコに思わず笑みがこぼれる。

「甘いな。。」

『だからその表情(かお)は反則だってばぁ』

やわらかい堂上の微笑みに郁はめいっぱい動揺する。ほおが熱い。

そこで手塚から最大級の地雷が落ちる

「でも笠原、このチョコとこのクッキーじゃどう考えてもチョコの方が手間も時間もかかりそうだよな。ついでに作ったというよりはメインにしか見えないんだが・・」

みんな分かっていてあえて突っ込まなかったことをしっかりと指摘するあたりが手塚の手塚たるゆえんだろう。

「てっ、手塚。早く日報やろう、日報!!」

不自然極まりない郁の行動に堂上も小牧も苦笑する、手塚だけははぐらかされたことにいまいち納得いかなげだったが、それ以上突っ込むことはせず、日報に取り掛かった。






皆がもらってるのに自分だけもらってない!!
と思う堂上教官にニヤアアアっとしたのは小牧さんだけではないはずです(笑)

しかも堂上さんだけ品が違うなんてロコツですロコツ過ぎです郁ちゃん。

郁ちゃんてば材料がなくなったなんて!!!
チョコは教官だけの特別ですって言ってくれよ!!と転がりました。

すごいジレっぷりに萌えです♪
みぃ様ありがとうございます~~~~~~



07:00 寄贈品

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