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【不定期】朝のミニ連載小説 白い闇のなか 7話

2008/11/13
おはようございます。

木曜日ですね!明日まで頑張ったらお休みですねー。

今日アタマイタイヨ!!!
風邪なのか月のモノの影響なのか。

鼻水もでるんだー(風邪か?!

もう一回ももイルカ物語を読んで元気ださなきゃっ~。
皆さんも癒されてくれてるみたいで嬉しいです。
まだの方はぜひ昨夜の記事を見て行ってください!
あみみ様の寄贈品ももイルカ!朝から笑顔がこぼれること間違いなし☆


今日もささやかですが置き土産をおいてきます。

お仕事の方も学校の方も、今日はお休み☆という方も
充実した一日をお過ごし下さいね~~~

いってらっしゃーい!


堂郁 恋人設定(プロポーズ直後くらい) 年齢フリー テーマ:郁ちゃん記憶喪失

シリアス度:★☆☆☆☆ 切なさ:★★☆☆☆ 糖度:★★★☆☆(2.5?) ジレ度:★★☆☆☆




                        ◇◇◇


堂上に連れられてきたのは立川にある、小さな喫茶店だった。
郁も以前、柴崎と何度か来た事がある店で堂上がこんな店を知っているのは意外だった。

店内は平日という事もあって空いている。
店員が案内しようとした席を断って、堂上が一つの窓際席を指し示した。

「あの席でもいいでしょうか?」

堂上の申し出に店員は笑顔でその席へ案内してくれた。

オーダーを終えてから、郁は笑いながら堂上に尋ねる。
「この席がお気に入りなんですか?」
「ん?ああ。まあ、そんなとこだ」

いつもの堂上と違い歯切れの悪い様子。

鈍い郁でもピンと来てしまう。
ここは多分、記憶をなくす前の自分と堂上の思い出の場所なのだろう。

何気なく、何も言わずに連れてきてくれたのは
記憶が少しでも戻ったらいいと堂上も思ってくれているからなのだろうか。

聞きたくて、怖くて聞けず。
仕事と勉強で空いてしまった空間を埋めてきたけれど
心の中の白い穴はぽっかりと口を開けたまま、埋まる事はない。


ずっと、怖いと怯えていては何も取り戻せない。
何度も何度も自分に言い聞かせた言葉を再び心の中で復唱する。

一呼吸置いてから、郁は堂上の視線をまっすぐ捉えた。

「ここは、思い出の場所ですか?あたしと教官の」

堂上は少し迷った様に視線を彷徨わせた後、気まずそうに口を開いた。

「ここはお前が俺を連れてきてくれた店だ。カミツレを飲みたいといったら案内してくれた」
「だから、さっきもカモミールティだったんですね」
「お前だって同じ注文だったろうが」
「ここはハーブティーが飲みたくなったら来るお店だから思わず」
「無理に思いださせようとしたわけじゃない。ただ――」

そういいかけたところにカモミールティとケーキが運ばれてきた。
昼食は済ませていたのでお茶だけだ。

ごゆっくりと店員が去った後、僅かに気まずい沈黙が降りた。

温かいカモミールティをカップに注ぐ。
そしてその柔らかな香りにの向こうに、懐かしそうに目を細める堂上を見てしまった。


「きょう・・かん?」
「ああ、すまん。見すぎだったな」
「いえ――」

堂上は視線を自分のカップに移すと、同じカモミールティを一口飲んだ。
郁は一口ケーキを食べてお茶を飲むという動作を繰り返したが
堂上は一杯目のお茶を、お茶だけで楽しんでいた。

「ケーキ食べないんですか?」
「ん?ああ。一杯目はお茶だけ楽むとしたもんだろ。折角のカミツレだしな」
「そういうものですか」
「そういうもんだ」と笑う堂上の顔に既視感を覚えた。



恐らく、記憶を失う前に見ていた光景なのだろうが
今の郁にとっては見た事がないのに見た事があるような不思議な光景にしか映らない。


「どうした?手が止まってるぞ」
「あ、すみません。ちょっとボーっとして」
「半分食うか?」

自然にそう問われて、郁の頬がまた熱くなる。
その反応で、堂上はまたしても自分が『上官』を越えたと感じたのかすまんと小さく謝った。

「あ、謝らないで下さい!」
「しかし、無意識とはいえ『上官』を越えた行為をしちまう。やっぱり仕事場以外は駄目だな気が緩む」

その言葉が郁の胸に突き刺さった。
それは、堂上がもう郁を誘わない。そう暗に告げる言葉だったから。

「少しくらい越えたって、いいですっ」

思わず大きな声を出してしまい、郁は慌てて声を落とした。

「謝らないで下さい。あたし、ちょっとだけ記憶ないけど、こうしていたら何か思い出せるかもしれないし
 嫌だったらちゃんと自分でいいますから」
だから、遠ざけないで。


最後の言葉は口に出せなかったけれど、堂上は驚いた様に目を見開いた後苦笑した。

「お前は、俺が上官以外の顔を見せるのは嫌じゃないのか?」
「嫌なんかじゃありません――。」

むしろ嬉しい。そう言ってもいいのか迷った挙句に飲み込んだ。
「そうか。ならいいが。もし、気になる奴がいるなら俺に気は使わないでいい」

その言葉で、郁の胸の中にある『何か』が弾けた。

「教官は!あたしが他の誰かと付き合ったりしてもいいってことですか?
 教官はあたしの恋人だったんじゃないんですか?記憶のないあたしは恋人に相応しくないって事ですか?!」
突然の爆発に堂上が目を瞬かせた。
郁は膝に置いた両手をきつく握る。

「落ち着け。そういう事じゃない。俺は記憶のないお前に『俺』を押し付けたくないだけだ」
「意味が・・・解りません」
「今のお前は、恋人になる前のお前だろう。お前は俺の恋人だったから、俺と付き合えなんて言えるか」

悲しそうに揺れた瞳、何か苦いものを吐き出すような堂上の表情に、郁は息を飲んだ。
小牧の言葉が蘇る。

堂上も、堂上なりに動揺しているとそう言っていた。
堂上が、堂上なりに悩んで我慢してくれているのだという事が今更ながらに感じられて郁は俯いた。

「ごめんなさい。教官、あたし」
「謝るな。事故だ。それにリセットされたからと言って、全然望みがない訳じゃないだろ」

苦笑しながらお茶を傾ける堂上の言葉に、郁の胸がトクンと震えた。

教官、それは――。あたしがもう一度教官を好きになるのを待っててくれてるってそういう意味ですか?

聞けないまま、頬張ったケーキと一緒に言葉をお茶で飲み込む。
堂上もケーキを食べながら、またいつもの『上官』の顔に戻っていた。





さてちょっとだけ境界を越えた二人。


あの店に連れてくる辺り、堂上さんの心の目論見がミエミエだ(笑)
この香り思い出さないか?と心の中で思ってるよきっと。

そして本音出てきましたね『望みがないわけじゃない』

その通りだー!!!
このままスイートロード直進します~~♪


この場面、堂上さんが喪失版で想像するとこうスマートにはいかないんですよね。

教官!教官はチーズスフレ食べてください!って郁ちゃんが勝手に決めるんだ。
そんで、最初の一杯はお茶だけで楽しんでくださいとかってあの日を忠実に再現する事に
努めてしまう訳です。

お前さっきからなんなんだと呆れながらも、『むう』って付き合ってくれるに違いない。
そんで一生懸命、美味しいですか?何か思い出しませんか?ってきくんだ(笑)

そんなにすぐ思い出せたら苦労せんわ!アホウ!とキレる堂上さんにシュンとする郁ちゃん。
ソレを見て、俺の為にやってくれたのにすまんと謝りつつ、食べかけのケーキ一口差し出して
食うか?ってやってくれるといいと思った(笑)


こうしてヒッソリと堂上版を妄想する自分は相当糖分に飢えている?(笑)


明日もお付き合いくだされば光栄です!!!
07:00 図書館SS(堂郁)

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