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【不定期】朝のミニ連載小説 白い闇のなか 3話

2008/11/06
おはようございます!

木曜日ですね☆
明日頑張ったらお休みだ~~~。

毎週飽きもせずにホリデーカウントダウン(笑)

皆さんそろそろDVD入手できたりしましたか?
私は毎日読んでる。
なんというかツボストレートど真ん中!なんですよねーねーねー。

週末にネタバレの叫びを叫ばずにはいられない!!!


そっちで糖分バッチリ補充できたから今日もシリアスに進みますー。

堂郁 恋人設定(プロポーズ直後くらい) 年齢フリー テーマ:郁ちゃん記憶喪失

シリアス度:★★★☆☆ 切なさ:★★★★☆ 糖度:★☆☆☆☆(☆1個の半分くらいだ)


あれっ切なさが増してない?!なーんて♪



                           ◇◇◇

目を覚ますと、携帯を握り締めたままだった。
時計は、6時。

いつもより少し早いが、郁はゆっくりと身体を起こした。
あちこちに鈍い痛みがある。
昨日、階段から落ちたと聞かされていたので痛みの原因は聞かずと知れたものだった。

着替えの為にクローゼットを開けて、自分のクローゼットの中身に目を瞬かせた。
どれも、自分が着るには可愛らし過ぎる服ばかり。
ほとんど買ったことのないワンピースまで。

そして開けた下着の引き出しに、綺麗にしまわれている
大人っぽくて可愛らしい下着の数々。

昨夜は混乱していて、気づかなかったが明らかに自分の知っていた引き出しの中身ではなかった。

ほとんどがスポーツブラで、ほんの少しだけ可愛い感じのシンプルな下着がある。
その程度だったはずの引き出しの半分以上がお洒落な下着だ。



郁は愕然としながらも机の上に置かれた、写真立てを眺める。
はにかみながら笑っているのは紛れもなく自分。
すごく幸せそうなのに、この写真を撮った記憶も、幸せな記憶も何一つ残っていない。


堂上とどの程度の付き合いだったのかは、指輪や下着を見れば何となく想像はつく。

自分の覚えていない所で自分の身体が既に堂上に知られているのかもしれないと思うと
郁は恥ずかしさで居た堪れない気持ちになった。


薄闇の中で声を殺して泣いた。
柴崎を起こさないように。


どうしたら、思いだせる?
どうしたら、元の場所に戻れる?

郁は唇を噛み締めたまま、しばらくその場に立ち尽くした。


                    ***

いつも通り事務室に出勤すると、既に出勤済みの堂上が席についていた。
挨拶をすると、堂上は振り返り少しホッとしたように頷いた。

「おはようございます」
「ああ、おはよう。調子はどうだ?頭は痛まないか?」
「はい。大丈夫です。身体はあちこちちょっと痛いんですけど、頭とかは特に」
「そうか。ならいいが、無理はするな。様子がおかしかったらすぐに言えよ」

それだけを告げると堂上はクルリと自席に向き直った。

てっきり、何か聞かれるかと思った。
何か思い出したか、とか。
二人は付き合ってるんだという事とか。

けれど、堂上からは事務的な応答とそれに相応しい気遣いがあっただけで
プライベートを匂わせるものは全くなく、それにガッカリした。

 ガッカリした――
 どうして?

何故、自分がガッカリしたのかが分からない。

それは心の底のどこかで堂上が自分を特別扱いしてくれる事を望んでいるという事なのだろうか。

そもそも、恋人が頭を打って自分の事を忘れてしまったとしたら――。
こんなに冷静でいられるものなのだろうか?

もしも自分が逆の立場なら、どうするのだろう。

そんな事を考えて立ち竦んでいたら、堂上が怪訝な顔で振り返った。

「どうした。席は解るだろう?」
「あっ・・はい」
「なら、何か用事か?解らないことがあるか?」
「いえっ・・・。あの・・・」

思わず郁は衣服の上から胸元を握った。
無意識だった。

けれど、『そこ』に何があるのか。
今の郁は知っている。

指輪――。


貰った記憶がない美しい指輪がその胸元に下がっている。
左手の薬指にピッタリだった指輪。

迷ったが、なんとなくつけないと落ち着かない気持ちがしたので今日もつけてきた。

チラリと郁は辺りを窺った。
時間が早いせいか、他の隊員のすがたはまだない。

ゴクリと息を飲んでから、郁は意を決して堂上に訊いた。

「教官、あたし。教官とお付き合いしてたんですか?」

直球すぎたのか、堂上の動きがピタリと止まる。
そして、困った様に眉根を寄せた。

「柴崎に聞いたのか?」
「それも、そうですけど。写真とか、メールとか。色々・・・」
「ああ、そりゃそうだな。写真飾ってるんだな」

と少しだけ嬉しそうに頬を緩めた堂上に郁が目を見開いた。

初めて見る様な優しい笑顔。

たった一瞬だったが胸が締め付けられる様に痛んだ。

「あたし・・・すみません。覚えてなくて――」
「いい。仕方ないことだ。今のお前の中で俺はただの上官だろう。お前は特段意識することなく
 普通にしてろ。俺も、お前をただの部下として接する様に心がける」

その言葉に、郁の胸の痛みが増した。
いきなり恋人だから、恋人らしくしろなんていわれても難しいのはわかる。
けれど、記憶がなくなったら『ただの部下』に簡単に戻されてしまうほどに自分の存在は堂上にとって軽かった。

そういう事なのだろうか。

どうしてなのか、解らないのに喉の奥に熱いものがこみ上げる。
堪えきれず、涙が滲んだ。

堂上が驚いた様に立ち上がる。

「何を泣いてるんだ。俺は何か泣かせる様な事を言ったか?」
「ち・・・違いますっ・・・」

既にシャクリが上がりそうになっているのを必死で抑えて郁はきつく胸元の指輪を握った。

「だったらどうした。何を泣いているか理由を言え」
「何でも、ないです」

言葉に詰まったまま俯いた所に、おはようという声とともに人の気配がした。

小牧だった。

「っと。何?何かあったの?」
「いや。ちょっと、な」
「深刻な話なら会議室の方がいいんじゃない?そろそろ他の隊員も出てくるよ」
「笠原、ちょっと場所移すぞ」

堂上の腕が郁の背中に回された。
郁はスルリとその腕から抜ける。
「あ、あたしっ!ちょっと顔洗ってきますっ」

そういいながら郁は慌てて踵を返した。

飛び出す勢いで事務室を出て、廊下を少しだけ走った後に歩調を緩めた。
袖で涙を拭いながら、トボトボと廊下を歩く。

少し歩いて角を曲がった所で、しゃがみこんだ。

「うーーーっ・・・っ」

堪えていた嗚咽がこみ上げる。

何故こんなに悲しいのか。
何がこんなに悲しいのか。

何も解らない。

ただ、堂上のそっけない態度に胸が痛んだ。

たったそれだけの事。



と言う訳で、タダの好ましい上官だ!って頭では思ってるのに。
何故か胸が痛いんだっ。


それはほら郁ちゃんは感覚で生きてるから。
ちゃーんと染み付いてるんですよね~。

でも堂上教官は、郁ちゃんに負担をかけちゃダメだって必死にブレーキ。

急ブレーキにご注意下さい~。
シートベルトをしっかりお締め下さい~~てな具合だ。

大人下着や可愛い服のパレードに郁ちゃんはさぞかしビックリだろう。
もしも私だったら相当ビックリする。

コレが堂上教官の場合だったら、引き出しを開けて
洒落たパンツの羅列を発見したら怪訝に思うところだろう。(教官も勝負パンツだと思う!)
俺はなんだってこんな――とか。
あと超買い置きしてあるブツとか見つけて、自分で自分の所業に驚愕してくれたり。

とか妄想が爆走した。
そんでこまっきーにうそ八百を吹き込まれて戸惑うといい。ってコレは完全にギャグ路線だけども。
ちょっとそんなネタもいいかもなってまた自分で勝手にスイッチ入れて炸裂した(笑)

ここで書くあとがきじゃないけども、しんみり終わるものアレだからという心遣いを(余計なお世話だ!!


一本道を直進なので安心して乗っててください。
降りたくなったら静かに停留所で下りてくださいね☆



それではまた明日!!!
07:00 図書館SS(堂郁)

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