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【不定期】朝のミニ連載小説 白い闇のなか 1話

2008/11/04
おはようございます!

きてしまいましたねぇ。連休明け・・・。

11月に入って大分寒くなりましたねー。
お布団が気持ちよすぎで困ります(笑)

また4日頑張ったらお休みだっ!
10月は乙女+HENTAI的な熱い月間だったので、11月は静かなスタートを切ろうかと。

ちょっとシリアス度高めスタートのラスト甘さスッキリを目指した
不定期ミニ連載小説乗せようかな、なんて。

不定期なのは途中までしか書いてないから♪
途中で甘いもの食べたくなるかもしれないって事で(笑)


堂郁 恋人設定(プロポーズ直後くらい) 年齢フリー テーマ:郁ちゃん記憶喪失

シリアス度:★★★☆☆ 切なさ:★★★☆☆ 糖度:★☆☆☆☆(☆1個の半分くらいだ)

ミニ連載!



何気ない日常のはずだった。
いつもと変わらない、時間がそこにあった。


ほんの一瞬、世界が白くなる――

暗転して目を覚ますと、大事な何かが抜け落ちていた。


それが、『何』なのか。


―――心にぽっかり開いた白い穴を埋めてくれるは何?








「堂上教官」
「ん?なんだ?」
「今度のお休みなんですけど――」
「今は館内巡回中だろ。そういうのは、業務外の時間で話せと言ってあるだろうが」

公私混同を嫌う堂上らしく、郁の問いかけに堂上は渋い顔をする。

「すみません。でもここの所、教官忙しくてなかなか話せなかったんで」
ションボリと呟いた郁の頭をポンと叩いた。

「今日の夜は、会議もないし早めに切り上げるから話聞けるぞ」
「ほんとですか?」

と綻ぶ郁の笑顔が、一瞬固まる。
大きく見開かれた瞳。

堂上がどうした、と問いかける間もなく郁は堂上の脇を抜けて走り出した。
振り返ると階段で遊ぶ子供達。
郁に一拍遅れて堂上も走った。


一人の子供が押された勢いで階段から放り出される。

目の前で宙に浮かんだ子供、手を伸ばした郁の姿。

「郁!!」

声を限りに呼んだ。

郁の右手が子供を抱え込む、何かに捕まろうと伸ばされた左腕はむなしく、空を切った。

階段から転がり落ちる郁の姿に頭が真っ白になる。
それは本当に一瞬の出来事で、一緒に遊んでいた子供達が呆然とした後
火がついたように泣き始めた。



「笠原、大丈夫か!」

堂上が慌てて、郁を抱き起こす。
まずは、郁が庇った子供の無事を確認する。

「大丈夫か。どこか痛いか?」

恐怖で泣く子供の僅かな苛立ちを感じた自分を戒める。

「落ち着け。痛いところはないか?」

もう一度そう問うと子供はコクリと頷いた。
事態を察して駆け寄ってきた図書館員に子供を預ける。

郁自身も見た目に外傷は見られなかったが
頭を打っている可能性も考えられるが、このままにしておくことはできない。

堂上は出来る限り、揺らすことのないようにゆっくりと郁の身体を抱き上げた。

もう何度となく抱き上げているその身体は意識がある時よりも重く。
堂上の心に不安な影を落とした。


                     ◆◆◆


「笠原さん、階段から落ちたって?」

手塚と小牧が、報告を受けて医務室へと駆けつけたのは10分程前。
堂上は渋い顔をしながら、経緯を説明した。

「もう少し、早く俺が気づいていれば」
「堂上、それは今言ってもどうしようもない事だよ。容態はどうなの?」
「解らんが、とりあえず外傷はない。意識が戻ったら病院に連れて行くつもりだ」

とりあえず外傷がないという言葉に安堵したのか、小牧も手塚も目に見えて体の力が抜けた。
「こういう仕事とはいえ、顔に大きな傷が残ったりしたら可哀想だしね」

と、苦笑する小牧の言葉に手塚も頷く。

堂上と郁の婚約が正式に発表されたのはつい先日。
すれ違いで破局寸前かと噂される状況から一転しての婚約発表に隊内関係者らは、色めき立った。

なんだかんだといいつつ、二人の様子を心配していた後の嬉しい報告だけに
からかいも半端ではなかったが、どれもが温かく祝福に満ちたものであった。

それが一転、負傷の知らせに思わず悪い想像が手塚の脳裏を掠める。
横たわる同僚である郁の顔はただ眠っているだけに見える。

上手い言葉が出ず、その場を沈黙が支配した。


沈黙を破ったのは小さな呻き。

一斉に声のした方向に視線を向ける。

「んっ・・・・」
「笠原、大丈夫か」
「・・・・・・・っ?」

パチパチと瞬きをしながらゆっくりと開かれた瞳の焦点が次第に合う。
郁の視線が、周りを囲む仲間を一人一人捉えた。

堂上はほっとしながらも、もう一度郁に問いかけた。
「笠原、大丈夫か?」
「・・・堂上教官?」
「どこが痛い?気分は悪くないか?」
「あたし・・どうしたんでしたっけ?」
「巡回中に階段から落ちた子供を助けてお前も落ちた。覚えてないか?」

その言葉に、郁が難しい顔をした。
そして、記憶を辿るように目を閉じる。

ぱちりと開かれた瞳が不安げに揺れるのをみて、堂上は息を飲んだ。

いつもは笑顔でいることの多い小牧でさえも、ある可能性に気づいたのか
酷く真剣な顔で口を開いた。

「笠原さん、俺のことは解る?」
「小牧教官・・・ですよね」
「じゃあこっちは?」

手塚に視線を送ると、郁は不思議そうな顔をした後に「同期の手塚ですけど」と答えた、。

「前後の状況を覚えてない?」
「・・・・ない・・です」
「そう、もしかしたら頭打ったショックで前後の事忘れちゃったのかもしれないね?」
「記憶・・喪失ってやつですか?」

不安げな郁の様子に堂上がポンと軽く郁の頭を撫でた。

「郁、落ち着け。病院に行こう」

堂上の言葉に郁が驚いたような顔をした。

「どうした?郁」
「名前」
「なんだ?名前がどうかしたか?」
「なんで、堂上教官があたしの下の名前呼んでるんですか??」


その言葉で空気が凍った。

郁の頭に触れていた堂上の手がピタリと止まる。
思わず険しい表情になった堂上を小牧が、静かに腕で制した。

「笠原さん。いくつか質問してもいい?」
「はい・・・」
「俺と笠原さんはどういう関係?」
「同じ班で、上官と部下ですよね」
「堂上と笠原さんはどういう関係?」
「どうって。同じです。上官と部下」

その言葉に堂上が目に見えて動揺した。

「プライベートは?」
「は?プライベート?意味が解りません」

心底不思議な顔で首を傾げた郁に、手塚が食って掛かった。

「おい。お前まだ寝ぼけてるのか?」
「はあ?何よ。あたしなんか変なこと言った?」

そう抗議した郁の視線が、手塚の襟元に注がれる。
そこに光るのは階級章。

「あんた。それどうしたの?」
「それってなんだ」
「階級章。三正のやつじゃない」
「お前だって同じだろう」

手塚の怪訝な指摘に郁が慌てて自分の襟元を確認する。

「なに・・これ?」

郁の襟元で光るのも先日、必死の思いで取得したカミツレ。
三正の階級章だ。

まさか、と思った堂上の不安を肯定したのは小牧の最後の質問だった。

「笠原さん。今日は何年の何月何日?所属と階級言ってみて」

郁も何かを感じたのか震える声で、『自分の中』での今日の日付と所属、階級を述べた。







王道でもある記憶喪失ネタ。うちでは初めてですね。

長くなるんですよ。どうしてもーー。
11月に切り替わったので内容もちょっと切り替えて!
ポイントは郁ちゃんの記憶が抜けたのは『堂上教官とお付き合いしている期間』分てことです。

この先はどうなるか・・・

それはもう、言わなくたって分かっちゃいますよね。
ちゃんと救急車は王道を直進します!

ドキドキハラハラしながら進みましょうか。
細い道も歩き続ければ広い場所に繋がっている。

と言う訳でこんなシリアスーでも、ついてくよという優しい閲覧者様は一列に並んで

前へー、すすめ!


なんて(笑)
07:00 図書館SS(堂郁)

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