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近づく距離 =中編=

2008/10/29
おはようございます!水曜日ですね。


週の真ん中折り返し地点にやってきました。
ココを乗り越えたら週末は三連休ですよー?

皆さんは何かご予定がありますか?
私は肉の日だ(笑)

週末待ち遠しいぜ!と思いながら今日も頑張りましょうね。


ではでは、今日の置き土産です。

堂郁 恋人前 年齢フリー テーマ:本店へ再び。 痛みの理由の続編です。

糖度:★★★☆☆ キュン度:★★☆☆☆ セクハラ度:★☆☆☆☆






約束の日

目覚まし時計の音で郁は目を覚ました。
ゆっくりと体を起こすと、起きた途端、下腹部に広がる痛みに郁は溜息をついた。

「タイミングわるっ」

何故今日なのか――。
昨日からそろそろかとは思っていたが、こうピッタリだと苦い笑いを堪えきれない。

1日目~3日目は比較的キツことが多い。
既にズクズクと痛む下腹部は鎮痛剤が必要ですと、静かに訴えている。


ベッドから出ると柴崎はもう出勤した後だった。

ビスケット状の携帯食を朝食にして鎮痛剤を飲み込む。
予定がなければこのまま眠っていたい所だ。

「でも、教官が折角誘ってくれたら、行きたいし」

薬を飲んだらいつも大体、なんとかなる。

郁は自分の頬を両手でパシンと挟み込むように軽く叩いて気合を入れた。

悩んだ末、パンツだとラインが気になるのでスカートを選んだ。
薄く化粧を施して、鏡の前で一回り。

「よしっ。大丈夫」

それでも下腹部の痛みはなかなかな治まらないが、郁は走らなくて済むように
少しだけ早めに部屋を出た。



駅の改札にはピッタリに到着できたが、堂上は既に待っていて
郁を見つけて軽く手を上げた。

「おはようございます」
「ああ。おはよう。天気微妙だな」
「一応天気予報は曇りらしいですよ」
「まあ、降ったら傘くらいは買えるだろ街中だしな」
「そうですね。荷物になるかなと思って持ってこなかったので――」


「切符は買ってある」そう言って、堂上は郁の掌に切符を置いた。

「教官。お金払います。切符代」
「いい、大した金額じゃない上、この場所まで連れて行くのは俺の用事だ」
「でもー・・・」
「いいって言ってるだろ。まだ言うなら1万払って貰うぞ」
「はいぃ?!意味が分かりません!」
「1万払うか、奢られるか好きなほうにしろ」

意地悪く笑うと、堂上は回答を待たずに改札をくぐった。
郁は慌ててその後を追う。

一万円は大金だ。
じゃあ払いますとおいそれと払えるほど、所持金がない。


「教官、ずるい――」
「そうか?」

好きなほう選ばせてるんだから、ずるくないだろとシレっと返されて
郁は唇を尖らせた。
じゃあ、これはご馳走になりますと小さく返すと、上等だと堂上の掌が頭に軽く載った。



乗り込んだ電車は、今日に限って座席が空いておらず、郁と堂上はドア付近に立った。

ズクズクと痛む下腹部。目的地まで1時間。
堂上に悟られないように、必死で笑顔を作った。

「笠原、お前顔色悪くないか?」
「え?いえ?あ、もしかしたら朝食べてないからかも?」

半分嘘で半分本当だ。


その言葉に堂上が怪訝な顔をする。
「お前が朝食わないとか、おかしいんじゃないか?具合悪いのか?」

さすがに知られている、痛い所を突かれて郁は言葉に詰まった。

「や!!あのっ。今日美味しいものご馳走になるしっ」だから、あのっとしどろもろに言い訳する。

「張り切りすぎだろう」
と納得した風の堂上の苦笑に、どうやらこの場は乗り切れたらしいと郁は胸を撫で下ろした。

具合が悪いと分かれば折角の目的を達せずに帰らざるを得ず。
そんな状況で堂上が一人で郁を帰すと言うのは考えにくい。

ここまで来た以上、目的を達成するまでは帰る気にはなれない。
来た以上は、絶対迷惑をかけたくない。


ご馳走になる大チャンスですからと笑って誤魔化すと、堂上の掌がグシャグシャと郁の頭を掻き混ぜた。




目的地の駅まで立ち詰めで、鎮痛剤の効果が怪しいほどの下腹部が痛む。
特有の不快感も相まって、嫌な汗が出た。

前回よりも混み気味の構内を抜ける際に、人にぶつかってよろけた。
人ごみをスルスルと抜ける堂上とは対照的に郁は向かってくる人の波に簡単に押し戻される。

体調不良も手伝って、足捌きも身体捌きも普段よりも遥かに鈍い。


あれ?教官――?見失った?


そう思ったらグイっと腕をつかまれた。

「教官?」

振り返ると、見知らぬ男が二人。
その内の一人が郁の腕を掴んでいた。

「ねえ、君一人?」
「え?いえっ。連れがいます!」
「嘘?見てたけど一人で歩いてたよね」

郁と同じくらいの年代の男二人はキョロリと郁の回りを見回す。

「君凄く身長高いし。スラっとしてるね。モデル?」
「や!全然!」
「そうなんだ?じゃあさ。モデルとか興味ない?」
「へ?!」
「こいつ、カメラマンなんだけど、今度出す本にスラっとした女の子のモデル探してるんだ」

君、イメージにピッタリなんだって。と屈託なく笑う男に、郁は『はぁ』と小さく呟く。
痛みと不快感で上手く振り払えない。

軽い貧血なのか少しだけクラっとした。

抵抗がないのを迷っていると思ったのか、とりあえず話だけでも聞いて
興味なかったら断っていいからと腕を強引に引かれる。

「ちょ!いいですっ!あたし柄じゃないし」
「最初は皆そういうんだよ!!大丈夫、怪しい写真じゃないからさ」
「や!本当に連れがいるんでっ!!」

教官!どこいったの?

いつもならこんな奴等、簡単に振り払えるのに。
身体がいまいち言う事、きかない――。


車あっちに止めてるからと引っ張られて、慌てて振り払い、パシリと男の身体に郁の手が当たった。
「痛いなー。暴力はやめようよ!」
「や、だって。そっちが!」
「俺たちは話だけしようって、車に案内しようとしただけだろ?なのに殴るなんて」

慰謝料もんだよなと笑う男たちは、やはりどこか少し違和感があった。


「そんなの、あたしの知ったことか!」

残る気力の全部で郁は啖呵を切って、くるりと踵を返した。
その両腕をそれぞれの男に掴まれて、焦った。

「なに?!」
「殴っといて謝りもせずに帰るつもりかよっ」

腕は掴む力は先ほどの比ではない程強い。
もう一度力の限り振り払ったが、相手も油断していないのか上手く振り払えない。


グイっと引きずられる様に引っ張られる。

「離せっ!!」


そう怒鳴った所で、笠原!!!という声と共に思い切り、誰かの腕の中に収められた。

見なくても分かる。堂上だ。

「お前ら、人の連れに何してんだ」

ジロリと睨む堂上は、図書隊仕込みの睨みと怒声を遺憾なく発揮する。
こういう場に慣れていない男たちは、しどろもどろと言い訳をし
ギャラリーが集まるに至って、もういいよ!と捨てゼリフを吐いて早々に立ち去った。


「大丈夫か?何やってんだお前は――」低い声で問われて郁はビクリと身体を揺らした。
「すみません。人ごみで見失って。それであの人達が」

モデルしないかという話をされて、上手く振り払えなかった事などをかいつまんで説明すると
堂上の掌がぐしゃりときつく郁の髪を混ぜる。

「お前の力があればあの程度の素人は簡単に振り払えるだろうが」
「や、その・・・」

体調が悪くて力が入りませんでした。などといえるわけもなく。
別の言い訳を考える。

「モデルに興味があるのか」
「ち、違います!!全然ないですよっ!」
「当たり前だ!あんなのは全部脱がせるモデルばっかりに決まってるだろうが」
堂上の静かな怒に郁は肩を竦めた。

「分かってます―― 」
「ついていったら最後なんだぞ。ヤバイと思ったら声を出せ。いつも黙れと言われるくらいに声出してるだろうが」
「すみません・・・」

今度ははぐれません。と告げると堂上は郁の右手を握った。

「お前は、ちょっと目を離すとこれだ。手、繋いでてやる」
「あ・・・ありがとうございます」


握られた手の温もりが温かい。
郁はキュっと繋ぐ手に力を込めて俯いた。

「お前、手が冷たくないか?」
「いえっ。多分今緊張したからだと」
「阿呆。外でも、まずいと思ったら、本気を出せ」

堂上はどうやら、郁が業務中じゃないから本気で男たちを撃退するのを躊躇った。
そう取ったようだった。

「そうします」
「よし、じゃあ何か食うか?」
「えっと、今日は先にお店に行きませんか?」
「いいのか?朝も食ってないんだろ?」
「はい・・・でも。ゆっくり楽しみたいし」


嘘だった。

痛みは限界で、冷たい汗が背中を流れている。
やっぱり無理しなきゃ良かった――

そう思っても、後の祭りだ。

せめて、目的の物だけは手に入れて、堂上には先に帰ってもらうとしたものだろう。
じゃあ、行くかと手を引くように歩き出した堂上から小さな呟きが聞こえた、様な気がした。


雑踏にかき消された、呟き。


これだから、目が離せない――


そう、聞こえた。


今、何かいいましたか?
郁は心の中で答えのない問いかけをする。当然答えはないまま
少しだけ強めに握られた腕に引かれ、再び目的の店へと到着した。


ファンシーグッズが所狭し並ぶピンクの空間も3回目ともなれば大分慣れるようで
堂上は、まっすぐにレジカウンターへと歩いていった。

その背中を見送りながら、郁は入口付近に並べられたぬいぐるみを手に取る。

痛みは増す一方で、今日はもうダメだと身体が悲鳴を上げていた。
これだけ痛みが出ることは珍しく。

鎮痛剤を飲み間違えたかと思う程だ。

普段薬を飲まないので、この時期の鎮痛剤はいつもよく効く。


折角のお出掛けなのになぁ――。


ガックリと肩を落としていると、堂上が足早に戻ってきた。

「待たせたな。何か買うか?」
「あ!いえ!!大丈夫です」

郁は慌てて持っていたぬいぐるみを棚へと戻した。

「もういいのか?」
「はい!今日は特に何もないので!!」
「なら、出るか」
「はい!!!」

堂上について、外に出る。
その右手はまたしても堂上にしっかりと繋がれる。


傍から見たら、恋人っぽくみえる・・・かな?

でも、実際は違うもんね。


そんな事を思っていても痛みが落ち着く気配はなく、ズクリと痛んで
郁は思わず足を止めた。

堂上が怪訝そうな顔で振り返る。

「笠原、何した」
「あ、いえ。大丈夫です――」
「お前、今日おかしいぞ?どこか痛むのか?」
「や・・・あの」

どこも痛くありませんと、嘘をつこうとして堂上を見る。
酷く真剣な様子で見つめてくる堂上に郁は言葉を失った。


「きょ・・・かん」
「顔色、真っ青だぞ?」
「あ、えと。ちょっとお腹が痛くて」
「何で早く言わない」
「ついてきたのに、迷惑かけたくなくて」

ズクズクと痛む腹部に、手を当てて何とか痛みをやり過ごす。
堂上は酷く心配そうに郁の頭を撫でた。

「阿呆。そんなの俺がつき合わせたんだから、我慢する必要ないだろうが」
「や!あたしが自分で来るって決めたのに――」
「なら、メシは今度だな。ハラが痛かったら、食えんだろう。帰るぞ」


今度、その言葉に敏感に反応する自分が浅ましい。
喜びで心音がトクトクと速まる。

「今度、ですか?」
「食える訳ないだろう。そんな顔色で」
「そう、ですけど――」

次に一緒する理由はないんじゃ。そう思ったら急に下腹部の痛みが増した。
目の前が暗くなる。


あ、ヤバイ――貧血だ。


足から力が抜けてガクリと崩れ落ちそうになる。
地面に座り込みそうになる寸前に堂上の腕で支えられた。

持っていたカバンが地面にドサリと落ちる。
下げられている『ももイルカ』と『青イルカ』が重なり合うように揺れた――







と言う訳で、3回目のお出掛けなんです!

週1回で3回目!ソロソロ。ですよねぇ。なんていらないリアルさで小さくセクハラ。
もう見え見えですが明日はラブホへGO!

でも何にもないですよー。そりゃそうだ。

決して、××プレイ!?とか思わないでくださいよ(笑)
××って何?って聞かないで下さいね(怯

変な兄ちゃんに声かけられた郁ちゃんでした。
スラっとしてると目立つしね。

体調悪くて追い払えなかったヨ。大ピンチ!
ワアー王道ですよね。


救急車(ラブワゴンか?)は王道を直進しました♪
惹かれた人は手ぇあげろ~(笑)
私はもうペシャンコだ!


必死に救急車の後を追いたい人は走ってついてコイッ!
と言う訳で。 また明日☆
07:00 図書館SS(堂郁)

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