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Rainy Day =動く 二人の時間=

2008/09/30
おはようございます!!

今日は火曜日ですねー。
九月も今日で最後だ。
それにしてもいやな天気ですね。。。

まだまだ先は長いですが頑張りましょう!
私は今日もヒッソリネタを練ります(苦笑)

皆さんはお仕事、お勉強しっかり頑張ってきてください!

いってらっしゃい、そしていってきます!


今日はちょっと変わった書き方をしたものです。
同じテーマで違う時期の二人を書き並べて見ました。

1.堂郁 年齢フリー 恋人前
2.堂郁 年齢フリー 恋人
3.堂郁 年齢フリー 夫婦

テーマ:雨の日に


1本で三つ美味しい!三色パン仕様だ!
九月末日という事でいつもよりタップリ目♪寒い雨を吹っ飛ばす熱さで!




【恋人前】


定時のチャイムが鳴り、いつものごとく日報にかじりついていた郁が
雨音に気づいて窓に張り付いた。

「あ~~~~!雨!!」
「なに、笠原さん。傘ないの?」
「・・・はい」
「アホウ。天気予報で今日は雨が降ると言ってただろうが」
「今日は、寝坊して天気予報見てなかったんです」
「自業自得だな」

呆れたように机に向かい直す堂上を郁は頬を膨らませて睨んだ。

苦笑する小牧が折りたたみの傘を手に取って立ち上がる。
「送っていってあげたいけど、ちょっと今日は急ぎの用事があるんだよね」
「うー。いいです。行ってください」

日報を書き終えて手塚はとっくに事務室を出て行ってしまった。
残業時間に突入した事務室にいるのは、これから勤務に入る隊員が数人と
堂上くらいのものだ。

郁はため息を付きつつ、日報を書いた。
書いている間に少しは小ぶりになるといいと願ったが、その願いは空しく。

真っ暗になった夜空から雨はザーザーと音を立てて降り続いていた。
たった5分くらいの距離とはいえ出た瞬間濡れ鼠は免れない。


「教官。日報です」

堂上は日報をじっくりとチェックした後、押印した。
「よし。帰っていいぞ」
「はい。・・・オツカレ様です」

郁は諦めてスーツの上着を脱いでシャツ姿になる。
そして上着をビニールに包んでバッグにしまった。

その様子を見ていた堂上が眉根を寄せる。

「なんだ。お前は」
「え?スーツ濡れると色々後が大変なので。シャツなら洗濯できるから」
「下はどうするんだ」
「流石に脱げないし、仕方ないですよね」

方法があったら脱ぐのかとも取れる郁の発言に堂上が苦々しげに呟いた。
「バカか!貴様は」
「どーせバカです!寝坊して傘忘れて濡れて帰るバカですよ!風邪ひかなくていいじゃないですか」
「開き直るな。アホ」
「アホアホ、バカバカ、解ってます!!」

怒鳴った郁の前に黒い折り畳み傘が無遠慮に差し出された。
「これ?」
「置き傘だ。持ってけ」
「え?でも、教官の傘が――」
「置き傘だといってる。もう一本あるから、持ってとっとと帰れ。上着は着ていけ。冷えるぞ」

アホでも風邪をひくかもしれんと余計な一言を付け加えて堂上は机に向き直った。
郁は手に押し付けられた黒い折り畳み傘をギュッと握り締めた。

「あ、ありがとうございます――」
「部下に風邪ひかせたら、小牧に何言われるか解らんからな。とっとと持ってけ」
「明日、ちゃんと乾かして返します」
「当たり前だ。穴あけるなよ」

堂上のそっけない言葉に郁が堂上の背中に向かってイーっと無音で口の形を作ると
堂上が机に向かったままカタリとペンを置いた。

「お前な、見えてないと思って調子に乗るなよ!」
「え?!ええ?!なんで後ろ向きで見えるんですか?!頭に目でもあるんですか??」
「アホウ!!あるわけないだろう!ガラスに映ってるんだよ!もっと頭を使え」

そういわれて目をやると外が真っ暗になったガラス窓はまるで鏡のように郁と堂上を映し出していた。

ガラスの中の堂上と目が合う。
郁は慌ててガラス越しに敬礼した。

「し、失礼しました!傘お借りします!!!」


郁は事務室を慌しく飛び出しバタンと勢いよくドアを閉めた。



バタバタと遠ざかる足音を聞いて堂上は一人苦笑した。

「廊下は走るなといつもいってるだろうが、バカ――」






【恋人】

思わず立て込んだ事務仕事に四苦八苦しているうちに
あっという間に外は真っ暗になっていた。

気づけば堂上しかいない。

「おい、笠原。まだ片がつかないのか?」
「いえ。これで終わりです」
「そうか。お疲れだったな。日報出して帰れ」
「あ、はい」

堂上に日報を差し出し、押印してもらう。

数時間前から聞こえているザーザーという雨音は次第に酷くなり
郁はガックリとうな垂れた。

そして、着ていたスーツの上着を脱ぐと堂上が驚いたように立ち上がる。
「おい!何してるんだ」
「え?何って。今日、傘忘れたんで走って帰ろうかと」
「アホウ!なんで言わないんだ」
「教官に言っても雨はやみませんし」

と素で答えた郁の頭を堂上が軽く小突いた。

「置き傘くらいしろといわなかったか?」
「・・・してたんです!してたんですけど・・・」
「けど?」
「一昨日の雨で使って持ってくるのを忘れたんです」


堂上の溜息に郁が頬を膨らませた。

「置き傘を部屋に置いてきたら意味がないだろうが」
「解ってます!たまたまです。大丈夫です。走ればすぐだし」
「アホウ。まさかお前その格好で走る気じゃないだろうな?」
「え?そのつもりですけど?」


きょとんとした郁の頭を堂上が先ほどよりも強く小突いた。
「いたっ!なんですか!」
「アホウ!そんな薄手の白いシャツで雨に濡れたらどうなると思ってるんだ」
「へ?」
「透けるだろうが!」

透ける。

その言葉に郁が頬を真っ赤に染めて胸元を隠した。
そして一歩後ろに下がる。

「きょ、教官のえっち!」
「なっ!!何もしてないだろうが!人聞きが悪い!」
「だって。透けるとかっ」

真っ赤になって口をパクパクとする郁を堂上は思わず抱き寄せた。

「覚えとけ。シャツの下を見せていいのは俺だけだ。解ったか?」

突然来た爆弾発言に郁が硬直する。
返事を出来ずにいると、今度は耳元に熱い息がかかった。

「解ったのか?」

郁は我に帰って慌てて両腕を突っ張った。
「わ、解ってます!!だ、誰にも見せません」
「俺には見せろ」
「見せません!」
「オイ!ちょっと待て!」
「ま、待ちません!!」

慌てて事務室を飛び出そうとする郁の腕を堂上がきつく掴んだ。

「解った。冗談だ。悪かった、傘出すから待て」
「え、でも」

郁が困惑しているうちに堂上が差し出した傘はクリーム色のシンプルな傘。
とても男性が使うものには思われない。

「これ?」
「こんなこともあるだろうと思ってな。一応、押さえだ」
「・・・あたし用?」
「俺が使うか、こんな色」

バツが悪そうに視線を逸らした堂上に郁が驚いたように目を見開いてから笑った。

「ありがとうございます。すごく嬉しいです」
「恋人を雨のなか放り出すのも何だからな」
「一緒に帰ってくれてもいいですよ?」
「そうしたい所だが、立派な隊長のお陰で仕事が山積だ」

堂上の言葉に郁は残念そうにそうですかと肩を落とした。
素直な郁の様子に堂上が苦笑する。

「アホウ。可愛い顔するな。ここが事務室だって忘れてキスしちまうだろ」
「!!そ、それは!!」
「しない。残業とはいえ、一応仕事中だしな」

その言葉に郁はホッと身体の力を抜いた。
キスは嫌ではない。むしろ、したい。

でも、仕事場でするのは憚られる。
公私混同はしない、そう約束しているから――。

「ほら、もう暗い。基地中とはいえ油断せずに帰れよ。何かあったら携帯な」
「はい――」
「帰ったらメールする。寝るなら音切っとけよ」


寝ててもメールしておいてくれる。
堂上のその心遣いが嬉しくて郁は頬をピンクに染めて頷いた。


「よし!さっさと帰れ!」
「はい。お先に失礼します!!」

クリーム色の折り畳み傘を大事そうに握り締めて郁は事務室を後にした。
カツカツと次第に遠ざかる足音に堂上は笑う。


まだずっと前。
付き合う前にもこんな事があった。

走って帰るという郁に傘を貸した。もう一本あるから、と。

本当は一本しかない傘だった。
その日、雨の中を濡れて帰って、用事から戻った小牧にさんざんからかわれたのだ。


今度はぬかりなく。

愛しい恋人が濡れないように――。







【夫婦】


「あ~~降ってきちゃったなぁ」
「なんだ?お前また傘ないのか?」
「んー。今日はね」
「一正は何も言わなかったのか?」

手塚が怪訝そうに首を傾げる。

「今日は篤さん早番だったから、先に出たんだよね」
「メモとかは?」
「それがさー寝坊しちゃって。ギリギリだったからダッシュで」

ポリポリと頭をかいた郁に手塚が溜息をついた。
「お前ちょっとは成長しろ。俺は、一正が気の毒になってきた」
「ちょ!どういう意味よ!」
「あれだけ世話焼かれて身にならないなんて!子供でももっと賢いぞ!」

うっさいわよ!と郁が怒鳴った所で後ろからゴツと衝撃が来た。

「った!」
「声がでかい!」
「堂上、一正」
「何を騒いでるんだ、お前らは。いつまでガキだ」
「いえ、自分は別に」
と手塚が慌てて敬礼する。

「ちょ!自分だけ!」
「笠原」
「はい」
「傘か?忘れたんだな?!」


ジロリと睨まれて郁はションボリと頷いた。
堂上の溜息が身に沁みる。

「解った。俺の置き傘で帰るぞ」
「え?!仕事は?」
「今日は俺は早番なんだがな」
「は?」

堂上の謎かけの様な言葉に郁は首を傾げた。
手塚にバカかお前と呟かれて、郁はキッっと手塚を睨んだ。

「早番の俺が、今いるってことは普通に残業したんだ。大体済んだからもう帰れる」
「あ、そうか。そうですよね!!」

手塚が、あとは俺がやっとくからお前もう帰れ。
俺は傘は貸さないと吐き捨てるように言われて郁は残った書類を手塚の机に乱暴に置いた。
「あたしだってあんたからなんて借りないわ!お言葉に甘えてお先に!」
「すまんな。手塚」
「いえ、一人の方が早いんで」

身も蓋もないセリフに再び激昂しそうになった郁を堂上が押し留めた。
「さっさと帰るぞ、したくしろ!」
「篤さんも何とか言って下さい!!」
「本当の事なんだろ。お前ももっと精進しろ」

郁はブツブツと呟きながら荷物を纏めた。

「じゃあ、あとお願い」
「ああ。やっとく。一正にあんま迷惑かけるなよ」
「よけーなお世話よ!」

郁は堂上に引きずられるように事務室を後にした。




雨の中、堂上の持つ傘に二人ではいる。

「ねえ?篤さん」
「なんだ?」
「傘、あたし持つ?」
「な!バカにしてるのか!?お前、傘くらい持てる!」
「こういうの大きい方が持つ方いいのかなぁって」

郁の何気ない一言に堂上がジロリと郁を睨んだ。

「お前、いい度胸だな。帰ったら覚えておけ」
「え?!なんで?今感謝されるところじゃないの?」
「アホか!どうなってるんだお前の脳みそは」
「ちょ!どうにもなってないですよ!」

急に歩調を速めた堂上に郁が慌ててついていく。
「濡れちゃいます!」
「濡れたくなきゃついて来い!」

競歩のごとく歩いて部屋に辿り着くと
二人共結局ずぶぬれだった。


順番にシャワーを提案した郁だったが、堂上に引きずられるように
狭い官舎の風呂へと引きずり込まれた。



「大人しくしろっ 」
「ちょ!くすぐったい!!」
「暴れるからだっ」




真っ暗な外には冷たい雨

明るい室内には温かい雨



賑やかなやりとりが官舎中に響き渡った――






fin






というわけで!!

雨の日の二人の関係の変わりを書き出してみました。

こういうのは初めてだなぁ。
でも楽しいものですね。

会社帰りに窓の外を見て浮かんだ何気ない日常でした!!

皆さんはどの二人が一番好きか?

勿論全部好き!とは思うけどな(笑)
こうやって違う期間を一気に書き分けるってあんまりした事ないから酷く新鮮でした。



07:00 図書館SS(堂郁)

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