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この手を離さない 後編

2010/11/29
おはようございます!

いつもご訪問、ありがとうございます!
拍手、コメントにも感謝ですm(__)m
嬉しいコメントの数々なのにお返事が間に合わない事が苦しいです。

私から皆様にお届けできるものが少ない中、いつもパワーを分けて頂き、本当にありがとうございます。


さて、月曜日始まってしまいましたねorz
恐怖の一週間のスタートです。どうしよう体力持つかな。

と言う訳で、絶賛肉体労働期間突入中のたねです。
金曜日は突発的な作業が横入りした関係もあって、ノルマを達成できず、恐怖!
そして頑張って肉体労働してるのについ疲れて甘いものが欲しくなり体重を増加させているという恐怖!
脂肪は減らないのに何故か時間だけがどんどんと削り取られていく、時間がナイ!的恐怖!


トリプル恐怖!(BAKA)

時間が取れなくてDOU★IKUが間に合わなかったので、今日は小毬のラストをお届けいたしますー。

月曜からしっとりですが、それもまたオツ!と言うことで。

今週も頑張って生き抜きましょう!!



PS
チーズケーキを食べ過ぎるとお腹壊すから気をつけて!(そんなのは私だけ?)

あ、あと!明後日の合格発表準備の為、【特別昇進試験】の記事を一度下げますー。


小毬 恋人 年齢フリー テーマ:毬江二十歳の誕生日








バスルームから聞こえてくる水音を聞きながら、小牧はぼんやりと夜景の広がる窓ガラスを眺める。
今日の為に予約したのは、都内にある高層ホテルだ。

窓ガラスに映る自身の表情に、思わず苦い笑いをかみ殺す。

こういった時間を過ごした事がないとは言わないし、毬江もそれは察しているのだろう。
過去にどんな事があったのかを彼女から問われる事はない。

久しく、こういった時間を持っていなかったというだけでは説明がつかない程に小牧の鼓動はその速度を上げていた。

「なんだかな。俺は――」

普段ならば、アルコールの一つも傾けている所なのに開けたビールに手が伸びないのはこれから過ごす初めての二人の時間にアルコールを持ちこむのが何となく嫌だと言うそれだけの理由だ。


「夜景、綺麗」


まだ半乾きの髪の毛をタオルでぬぐいつつ、戻ってきた毬江が小牧の座っていた椅子の横までゆっくりと歩いてくる。
ふわりと香っているのは一体なんの香りだろう。

先に使ったシャンプーや石鹸とは明らかに違っている。

「甘い香りがする」
「へ、変――?えっと、誕生日プレゼントにってお友達から貰ったの」
「そうなんだ。なんの香りかな。甘くて、爽やかで毬江ちゃんに良く合ってる」
「今、学校の友達の間で流行ってるやつだけど、小牧さんには秘密」

笑いながら抱きつかれて、小牧の心臓が大きく跳ねた。

もう堪えなくていいのだと解っているのに、ずっと抑えて来た想いを解放するのはそう簡単ではないらしい。
心のどこかでまだ抑えなければと思ってしまう自分がいる。


抱きついてきた毬江を抱きしめてそのまま膝の上に座らせ、今までにないくらい近くでその顔を覗きこんだ。

化粧を落とした毬江の素顔は、まだ少しだけ小牧の良く知る幼い面影を残している。

「お化粧している顔も大人っぽくていいけど、俺はこっちの方が好きだな」
「え、っと。でも子供っぽいから、あたし」
「そんな事ないよ。よく、見せて?」
「だ、駄目!緊張して昨日眠れなかったからちょっと肌荒れてるしっ」


慌てて暴れる毬江を抱きしめて、強引に頬に口づけると毬江の動きがぴたりと止まった。

指先で毬江の頬を辿る、しっとりとした肌理の細やかな肌はとても荒れているとは思えない。
「全然、荒れてない。綺麗だよ」
「――っ。こ、小牧さん、女慣れしすぎ」
「そんなことないよ。毬江ちゃんが思うほど、もてないよ」
「嘘。あたし知ってるもん」


確かに、恋人と呼べる女は何人かいた。
もちろん可愛かったし、愛しかった。

でもそれはもう過去のもので、それ以上でも以下でもない。
そして、女慣れしていると言えるほど自分が相手を満足させてあげられなかったのは明白だ。


「毬江ちゃんは、いつから俺の心に入ってきてたのかな」
「それ、どういう――」


それ以上は言葉ではなく身体で交わした。

しっとりとまだ湿り気を帯びた髪を何度も指先で辿る。

柔らかく白い肌に唇を落とす。

薄暗く、照明の落とされた室内で互いの名前を呼ぶ。

汗と息と声が混じり合う。


「――っ。こ、まきさ」
「ごめんね、毬江ちゃん。少し痛いかも――いい?」


駄目、と言われても止められる自信はなかった。
それでも最後の理性を振り絞った。

薄闇でも解る、毬江の嬉しそうな笑顔。

伸ばされた腕がしっかりと小牧の背中に回された。

与えたいのは痛みではない。

ただ、確かめたかった。

壊したかった。

近所の女の子から可愛い妹へ、大事な女の子から、愛しい恋人へ。

ひとつ、ひとつ、越えて来た毬江との間にある薄い壁。

その最後の一枚を壊して、確かめたかった。

全てを注いで愛していいのだ、と。


痛みを堪える毬江の涙を唇で吸い取る。

甘い、愛の言葉は果たして彼女の痛みを少しでも和らげてくれているのか。

ゆっくりと、身体を繋ぐ。

その熱さと、苦しさと、心地よさで頭が真っ白になった。

全てを注げばきっと壊してしまう。

この小さくて柔らかな愛しい人を抱き壊す。

それほどまでに、毬江に向って溢れる想いは大きく激しい。

クールだと、大人だと、言われてきたけれど、そんなものはただのポーズでしかない。
心の奥底にある、恐ろしいほどの独占欲。
ただそれを覆い隠せるほどの器用さを持ち合わせていただけだ。



好きだと、何度告げたのか。

その名を、何度呼んだのか。

思い出せない程の時間を越えて、訪れた静寂。


腕の中で身じろぐ小さな毬江の身体を抱き寄せる。
先に言葉を発したのは毬江の方だった。


「ほんとの彼女になれて嬉しい」
「俺も嬉しいよ、もう抑えきれない所に来てたしね」
「抑えてた?」
「壮絶な努力の結果だよ」

それがどの程度なのか、毬江には解らないだろうし解ってもらいたいとも思わない。
けれど、何とも思っていなかったとだけは思われたくない男心だ。

「ハタチまで待たなくたって大丈夫だって言ったのに」
「うん。世間的にはそうなのかもしれないけど。でも俺は待ちたかった。毬江ちゃんの気持ちが変わる事だってあるかもしれないし」

憧れのお兄ちゃん。

『小牧のお兄ちゃんのお嫁さんになる!』ときらきらした笑顔で慕ってくれる小さな女の子。

子供ではあったけれどそんな風に慕われて嬉しくないはずはない。
けれど、相手は10も下の幼い子供だ。
小牧の両親も毬江の両親も、それを大人として微笑ましく見守っていたのは彼女のそれがその時だけの感情だと
誰も信じて疑わなかったから。

小牧自身も、どんなに好きと言われても、それは憧れのお兄ちゃんだからで年頃になれば自然と本当に好きな相手と巡り合うのだと。
そう、思っていた。



「小牧さん」
「ん?」
「あたしね、同じ人に三回失恋してるの」
「――それって」


誰なの?と聞いていいのか躊躇った小牧に、毬江が最後まで聞いてと笑いかける。

「一度目は小学校二年生の時、大好きな人が彼女っぽい女の子と一緒に帰ってた。二度目は小学校四年生、かな――。三度目は中三、お母さんから聞かされてショックだった」
「毬江ちゃん、それ」
「あたしね、病気に罹った時、もう死んだらいいとか思った」
「毬江ちゃん!」

思わず声を荒げてしまった小牧に対して毬江はあくまでも笑顔のままだ。
ぎゅっと縋りつかれて、仕方なく小牧は飛び出しかかった言葉を飲み込む。

「でもね、不幸と幸せは人生に同じ数だけあるんだって。本当は耳が不自由になった事、辛いけど。でももしもあの時、病気にならなかったら今こうして小牧さんと一緒にいる事はなかったと思うの」
「そんな事、ないよ。いつでも俺にとって毬江ちゃんは大事な子だったよ」
「うん。そう。大事な近所の子。大事な妹。大事にされてるのは解ってた。でも大事以上には絶対なれなかった」

確かに、あの時――病気の事がなければ俺は、この子を受け止める勇気を持てただろうか。
ずっと気づいていた、真っ直ぐな想い『ただの憧れ』と片付けずに正面から受け止められただろうか。

「毬江ちゃん、俺は」
「小牧さん、あたしね三回も失恋したってずっと思ってた。でもね違ってたの――」

だって、あたしは一度もこの想いを、この恋を失くしたりしてないから。
あたしは子供のころからずっと、たった一つの恋しかしてない。

その恋は、ちゃんと叶ったの。

叶ったって思っていいよね?


腕の中から見上げてくる毬江の瞳は子供の頃から変わらず真っ直ぐに小牧を捉える。
ひとつの曇りもなく、ひとつだけの想いを乗せたその瞳に、今は迷いなく応える事ができる。


「叶ってるよ。俺は、毬江ちゃんが好きだよ。近所の子だからじゃなくて、可愛い妹だからじゃなくて、ましてや病気で可哀想だからなんかじゃ絶対なくて」

その真っ直ぐさと、しなやかに折れる事のない心。
伸ばした手を躊躇わずに握り返してくれる強さとこんなにも情けない男の情けなさを見ないでいてくれる優しさ。

守ってあげなければならない程、もう弱くはないのに――守らせてくれる。

その全てが恋しくて、愛おしい。


「諦めないでいてくれて、ありがとう。毬江ちゃん」
「あたし、しつこいだけかも」
「うん。俺にはそのくらいがいいんだ。俺はね、毬江ちゃん――臆病だから本当に大事な物になかなか手が伸ばせない。俺はすぐに諦める方を選んじゃうんだ」
「小牧さんが?」
「そう。俺は全部で好きになるとね、離せなくなるのが怖い。独占欲も強いし、想いすぎて束縛しすぎて相手を壊すかもしれない」

情けなくて、一気に冷めた?と笑いかけると毬江がとても嬉しそうに微笑む。
その笑みの理由はなんだろうと首を傾げる小牧に毬江が力一杯抱きついてきた。

「嬉しい。小牧さんが絶対見せてくれない本音、少しだけど話してくれて――嬉しい」
「いいの?」
「小牧さんがいい。どんなに格好悪くても情けなくても小牧さんは小牧さんだから。独占して、壊して。でも、離さないで。小牧さんがいい」
「流石に壊せないけど、独占はするかもしれない。俺は見た目程、心は広くない方だよ。そんなお兄ちゃん、だいっきらい、ってもう言わない?」


遠い昔の記憶。
少なからず傷ついたあの日の事はまだ心の底に残っている。

多分、小牧が覚えているとは思わなかったのだろう、毬江は目を丸くした後にあの時と同じ真っ直ぐな瞳で小牧を見つめた。


「小牧さん、だいっすき!」


飛び込んできた身体を抱きしめて、身体を入れ替える。
覆い被さる態勢になったのはたまたまだった。


どちらともなく求めあって口づける。



初めて出会った日から、今日までの日々がまるで一枚のフィルムの様に小牧の頭の中を流れて行く。

モノクロからカラーへ、想い出が豊かな色彩で溢れる。




ありがとう――。


一緒に行こう、これからもずっと。


この手を離さずに。





fin.







と言う訳で、初で最後?になりそうな小毬でしたがお楽しみいただけたでしょうか?

小牧さんはいつから毬江ちゃんが好きだったのかなとか思う訳です。
実は結構小さいころから可愛いと思っていたけど子供相手だからと、蓋してたクチじゃないですか?と思ったり(笑)

そういえばコメントで、小牧さんの10歳下ってことは毬江ちゃんと郁ちゃんは4歳差?5歳差?といったようなコメントを受けたのですが、ハテ?小牧さんて早生まれ設定なんですよね?アニメ的には。
どうなんだろう、深く考えていませんでした(コラ)

小牧さんと毬江ちゃんは10歳差としかインプットされてなかったもので★
どこかに若干嘘があったらごめんなさい。(いつも嘘だらけとか言わないで)


堂上さんの身長1cm、郁ちゃんのバストサイズ1cm増減は個人的に凄く気になる事案(笑)

1歳よりも1cm だだもれコンプレックスバトル(誰と戦っている?!)

たねはですねー体重1kgとウェスト1cmの戦いです(ますます意味不明)



小毬の幸せロードに祝福の拍手ー♪

パチパチ~。
07:00 図書館SS(堂郁以外)

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