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セピア色の・・・ =前編=

2008/07/03
おはようございます!

木曜日ですね。明日まで頑張ればお休みです。
今日も頑張って行きましょう!

昨日のお知らせを見てコメントくださった皆様有難うございます。
ありがたき幸せです。

今日はTDLか!?と思った方もいらっしゃるかと思いますが残念ハズレです。
今日もリクエストから。
最近リクエストモノしか書いていませんが、まあその辺は(笑)

堂郁 婚約期間 年齢フリー 郁、水戸へ行く。

なんじゃそりゃと思うかもしれませんが、しいて言うとテーマは『時間』ですかね。

大したヤマもオチもない平和な話なんでまったりとどうぞ。




「あー・・どうしようかなぁ」

と机に突っ伏しながら呟く郁の片手には一枚のハガキ。

「何?どうかした?」
雑誌を捲っていた柴崎がチラリとハガキに目線を移す。

「うん。高校の陸上部の同窓会があってさ。いつも中々いけないんだけど
 今回はどうしようかなーって」
「行けそうなの?」
「んー。多分。丁度この期間て水戸の防衛部との交流訓練があってさ
 堂上班と青木班が派遣されるんだよね」
「へー。偶然にしちゃラッキーじゃない」
「でも、一応仕事で行くしどうかなって」
「愛しの、婚約者に聞いてみたらいいじゃない」
とニコリと笑われて郁はボッっと赤くなった。

「こ・・ここ・婚約者って!」
「なによ、結婚決まってれば婚約者でしょ!」
「う。。そうだけど、なんかまだソレなれないし」

ゴニョゴニョと俯いた何とも初々しい郁に柴崎はため息をつくと
ハイハイごちそーさま!と雑誌に目を戻した。


実は、その日はもう一つ堂上宛の誘いが来ているのだ。

郁はもう一度ハガキを見つめてから、うーんと唸り
堂上に相談する事にした。


***************************************************************

翌日の夜、すっかり恒例となった夜の散歩に出かける。

いつもの建物の影でキスをする。
こうして、隠れてキスをするのも、あと何ヶ月かだ。

正式に結婚する事が決まり時期が近づけば官舎に移ることになっている。

口腔の中で蠢いていた舌先が名残惜しそうに離れ
郁はハッっと甘い吐息を零した。

堂上の唇がそのまま耳元に寄せられ、舌先で耳の輪郭を辿られ
郁はビクリと身体を震わせた。

「ちょ・・ちょっと、堂上教官!」
「郁・・名前」

耳元で熱く囁かれて郁はひゃぁっと色気のない悲鳴を上げた。
「あ・・あつし・・さん!ちょ・・待って!」
「何だ?」
「ここ・・外だし。それ以上は・・ちょっと」
「触るだけだぞ」
「や・・触られるとそのアトがちょっと」

と郁は顔を赤くして俯く。

堂上は苦笑すると今回は見逃してやると郁の頭をポンと叩いた。

ホッとして、今日話したかったことを思い出す。

「あの、堂上教官」
「郁・・何度言わせる」
「いや・・あの、こんな時にアレですけど仕事がらみの話なんで」

仕事がらみと聞いて堂上が怪訝な顔をした後上官の顔になる。

「何かあったのか?」
「来週、水戸に交流訓練に行くじゃないですか」
「ああ、そうだったな」
「で、その期間中に高校の時の同窓会があって、いつもはいけないんですけど
 今回は会場もそう遠くないし夜なのでもし教官が許可してくれるなら行きたいなって」

ダメですかと様子を伺うと、堂上はしばらく思案した後
課業後なら構わないだろ、折角だから行ってきたらどうだ?と笑ったので
郁はホッっとした。

「ありがとうございます。で、もう一つこれは教官へのお誘いなんですが」
「俺への誘い?」
「はい。私の一番上の兄が、教官と一度二人で飲みたいと言ってて」
「お兄さんか・・」
「この間、二番目と三番目の兄には会って貰いましたが、一番上の兄は都合つかなくて
 会えなかったじゃないですか?」


確かに挨拶に行ったときに一番上のお兄さんは仕事の都合がつかずに
会わずじまいだった。

「丁度、水戸に来るならいい機会だから会って一緒に飲みたいらしいんですが」
「別に構わんぞ、俺も挨拶しておきたいしな」
「いいんですか?迷惑だったら断っても・・」
「アホ。いいに決まってる。婚約者のお兄さんの申し出を断れるか」

婚約者という言葉に郁は顔を真っ赤にした。
そう照れる事ないだろうと堂上に渋い顔をされる。

「そういちいち赤くなられると、変な気分になるな」

そういわれてまた壁に押し付けられる。

「ちょ・・篤さん!?」

そのまま再び唇をふさがれた。


んっ・・と思わず喘ぎが零れる。

先ほどよりも熱くて甘いキスに頭がぼぉっとする。
ほんの少しだけ唇が離れた隙に息を吸い込むとすぐにまた塞がれる。

「ん・・・・」

ゆっくりと唇が離れ、郁は呼吸を整えながら堂上の顔をチラリと見た。
何かを堪えているようなその表情に思わず笑った。

「失敗した」
「何がですか?」

と解っていながら質問すると、ジロリと睨まれ今度の公休覚悟しろよと脅され
郁は自分も失敗した事に気づいて口をパクパクさせてしまった。


************************************************************************

程なく、予定されていた交流訓練初日がやってきた。

移動は二班という事で15人乗りのバンを交代で運転していく。

行きは青木班の副班長が運転する事になった。

一応人数は9人なので座席にはゆとりがある。

郁がキョロキョロしていると、堂上が話しかけてきた。

「今回はもう窓際でいいんじゃないのか?」

と意味ありげに笑う。
以前、県展に赴いた際は身内に見つからないよう必死で隠れた事を思い出す。

「お気遣い有難うございます!窓際に座りますよーだ」
「なんだ、親切で言ってやってるのに」

郁は荷物を一番後ろの席においてその一つ手前の窓際に座った。
そして、何も聞かずに堂上がその隣に座る。

県展の時は姿を隠してもらうという大義名分があったが
今は何もなくても座ってもらえる。

それが嬉しい。

一人赤くなっていると、クックックと忍び笑いが聞こえてきた。

「小牧教官?」
「気味が悪いな。何だ小牧」
「いやぁ。別に。笠原さんがかわいいなぁと思って」
「な!何がですか!?」
「隣に座ってるだけで赤くなってたら、つく頃には程よい茹り具合だね」

郁は思わずバッと両手で頬を押さえた。
堂上が不機嫌そうに、いちいちつまらん指摘をするなと小牧を睨んだ。


ああ、こういうとき昔だったら、アホか!なに赤くなってるんだ!
お前はタコか!とかって怒鳴られる所だよなぁ。

なんかそういう対応の違いにもいまだにドギマギしてしまう。

いやいや、シゴト。これはシゴト・・・
隣にいるのは教官・・教官。鬼教官。鬼教官。鬼教官。鬼教官。

と心で唱えて平静を取り戻していると。
ゴンと拳骨が振ってきた。

「いったぁ~い!」
「アホ!言うに事欠いて、鬼教官とはどういう事だ!俺が今何かしたか!お前に!」
「え?ええ?何で知ってるんですかぁ?エスパー!?」
「アホ!駄々漏れだ。口から出てるんだよ!その締りのない口から!」
「ヤ!しまりがないってどういう事ですか?!締まりますよ。締まってます!」
「お前はもう、猿轡でも噛んどけ!」

そう怒鳴られて郁がぷぅっと膨れると、小牧が笑いを必死にかみ殺して
猿轡とかってソレ何プレイなの。と息も絶え絶えに呟いた。

郁がボッと赤くなると、その横で堂上の頬も赤くなっているのが見えた。

これ以上恥ずかしい目に合うのはゴメンだと
郁は窓の方を見るとそのままギュっと目を瞑った。





ガコンガコンと揺れてふと郁が目を開ける。

いつの間にか眠っていたようだ。
温かな感触がしてチラリと目だけを動かすと
堂上の肩に頭を乗せる格好だった。

思わず身体を引こうとして、堂上もこちらに体重を預けている事に気づく。
スゥスゥと寝息が聞こえてきているので恐らく眠っているのだろう。

フンワリと漂うのは整髪料かシャンプーか。

男の人のシャンプーの香りって女の人とは違うよなぁ。

なんかすごくドキドキする。


あ、でもこのままとかは流石にまずくない?!
婚約している事は周知だし。

と思ってコッソリと見回すと
小牧もその前の座席の青木班の隊員も皆眠っている。

郁はホッと体の力を抜いた。

これなら、大丈夫かも。


触れている温もりを感じつつ
もう一度ゆっくりと瞼を閉じた。



************************************************************************

午後2時過ぎには無事に水戸に到着した。

本日は、寮に荷物を置いてから、明日以降の訓練についてのミーティングだ。

郁は久しぶりに来た水戸基地をぼんやりと眺めた。
後ろからポンと肩を叩かれて振り返る。

「堂上教官」
「どうした?荷物を置いたら第三会議室集合だ」
「はい。なんかすごく懐かしくて、県展の時の事思い出しちゃいました」

あの時は堂上とも付き合っておらず

寮で陰湿な嫌がらせにあって泣いて。
コインランドリーで堂上に慰められて。

あれからそんなに時間が経っていない様に思うのに
今、この人はあたしの・・婚約者・・なんだよね・・・。

チラリと堂上を見ると、堂上も何かを感じたのか苦笑した。

「あの時みたいに寮で何かあるとは思わんが、今回も女子はお前一人だ。
 何かあったら携帯な」

そういってポンと頭を叩いて他の隊員たちと男子寮へと歩いていった。


郁は一人、女子寮の寮監の元に挨拶をして鍵を貰う。
そして、あの時と同じ部屋に荷物を運んだ。

防衛部の皆は元気にしているだろうか?
今はまだ勤務中だと思うが夜に会えたら色々話したいな。

懐かしい気持ちを胸にしまい、郁は急いで第三会議室へと向かった。



***

会議の内容は明日からの交流訓練の内容についての詳細説明だった。
期間は1週間。

この1週間が終わって帰還すれば、明け休みがもらえることになっている。
堂上と一緒にすごすのを約束済みだ。

訓練自体も水戸基地の視察を兼ねての交流訓練なので
内容はいつものメニューと基本変わらない。

今日はそのミーティングだけで、4時半には解散となった。


明日から訓練で、同窓会は明後日の夜だ。

堂上と兄の飲みにも一緒について行きたかったので
別の日にして欲しいと兄に頼んだら、二人がいいからダメだと
断られてしまった。

二人で一体何を話すつもりなのか気が気ではない。


ぼんやりとしていたら、後ろからゴツンと殴られて振り返る。

「お前、ちゃんと聞いてたのか?」
「え?あ、ハイ!」
「じゃあ、明日のメニューは?」
「・・・えっと」

と配られた冊子をチラリと見ようとしてため息をつかれた。

「聞いてなきゃミーティングの意味がないだろうが。ちゃんと要項読んどけよ!」

と堂上に怒鳴られて郁はションボリとうな垂れた。

小牧は苦笑し、手塚は眉間に皺を寄せてため息をついていた。

最近手塚はこういう仕草まで堂上ソックリで嫌になる。

「解散だぞ。解散!」
「あ、はい。解散ですね」

郁は慌てて筆記用具を手に立ち上がる。

「この後は自由時間だ。ちょっと早いがまあ移動で疲れたろ。ゆっくりしろ」
「あ・・ハイ。教官たちは?」
「俺たちも寮に戻る」
「・・そうですか。解りました」


こういうときは男子寮はいいなと思ってしまう。
戻っても一緒に飲んだりできるんだから。

郁がそれじゃあといって、歩き出す。

少し歩いてから、後ろから走ってくる気配があったので足を止めて振り返る。

堂上だった。

「教官?」
「まだ少し早いしな。ちょっとだけ散歩するか?」

その言葉に郁はパッと顔を輝かせる

「いいんですか!?」
「別に構わないぞ、寮に戻ってもメシ食って風呂入って飲むぐらいだからな」
「じゃあ!あの時の温室行きませんか?」

戦闘の前夜。
堂上と二人で眺めたカミツレ。

あの時は夜だったが今はまだ明るい。

「あのときのカミツレか。いいな。行って見るか」


二人で連れ立って歩く。

さすがに人目があるので手は繋げないが、それでも嬉しかった。

温室に入ると、あの時と同じようにカミツレが咲き乱れていた。

「ああ、やっぱり綺麗だな」
「あの時とおんなじですね」

しゃがんでカミツレを眺めていると自然と顔が近くなる。

チラッと見回したが温室は半透明のビニールで外からはよく見えない。

思わず目を瞑ると、ゆっくりと堂上が近づいてくる気配がして

柔らかなものが唇に触れた。

わぁっと思った瞬間、ドゴっと物凄い音がして慌てて目を開けて離れる。

音のした方を見ると、真っ赤な顔をしてたたずんでいる戦闘服姿の女性がいた。

その顔を見て郁は思わず立ち上がって指を差した。
「野々宮ちゃん!!!」

相手も、驚いたように目を丸くしてから、嬉しそうに近寄ってきた。

「笠原さん!お久しぶりです!」
「うわー久しぶり!髪きったんだね?」
「ハイ!ちょっと伸びすぎたのでこの間」

キャーキャーと喜び合っていて、後ろで所在なさげにしている堂上に気づいて
ハッとする。

「あ、教官すみません。こちら水戸基地の防衛員で前回の宿泊の際にお世話になった
 野々宮さんです」

そういうと、堂上は既に上官の顔に戻り
その節は笠原が世話になりましたと頭を下げた。

野々宮も先ほどのことを忘れたように、こちらこそ笠原さんには大変お世話になりました。
と頭を下げている。

「笠原、俺は先に寮に戻る。何かあったら携帯に連絡しろ」
そういって二人の脇をすり抜けるようにして出口に立った後
立ち止まって振り返る。

「あと笠原、ジョウロの水を零させてしまったようだから 手伝いを頼む」

とそれだけ言って温室を出て行った。

はいと返事をして野々宮を見ると、再び真っ赤な顔をしていた。

「あの!笠原さん・・すみません。私・・・とんでもないところに!」
「いや・・あの!あたしたちが悪かったって言うか・・・こちらこそごめんなさい」

と二人で赤くなりながら頭を下げて、その後クスクスと笑った。

「ごめんね。ほんと。変なところ見せちゃって」
「いえ。あの方たしか直属の上官で・・堂上ニ正でしたっけ?」
「うん。そうなんだ今はもう一正だけどね」
「あ、そうなんですか!昇任されたんですね。スゴイなぁ」
「って、あれ?笠原さんも三正に昇任されたんですか!?」

郁の戦闘服についている階級章を目ざとく見つけられた。

「あ・・うん。なんか奇跡的に?」
「すごいです!さすがタスクフォースの紅一点。優秀ですね!」

「いや、あたしがっていうか周りが優秀?」
「そんな!試験は笠原さんの実力ですよ」
「うーん。恐ろしいコーチにしごかれたからかなぁ」

そういいながら郁は水の零れたジョウロを拾った。

「水あげにきてるんだ?」
「はい。交代で。今日は当番だったんで」
「そっか。零させちゃったお詫びにあたしが代わるよ」

そういうと野々宮はとんでもないというように両手を振って
郁からジョウロを受け取ろうとする。

「いいっていいって。水やりくらい。どうせ暇だし」
「でも・・・」
「んー。じゃあ二人で。どう?」
「いいんですか?」
「もちろん」

そう笑うと野々宮もではお言葉に甘えてと笑った。

二人で再度水を汲みに行く。

もう一つジョウロを持ってきて手分けして水をまく。

「笠原さん。上官と付き合ってるんですか?」
「え・・・あ。うん。付き合ってるって言うか・・」
「言うか?」
「婚約・・してるんだ」

その言葉に野々宮がポカンと口をあけた後に
おめでとうございますと可愛らしく笑った。

思わず郁は真っ赤になって、ありがとうと俯いた。

「式の日取りとか決まってるんですか?」
「今・・打ち合わせ中なの」
「あんな素敵な上官と結婚できるなんて羨ましいです」
「・・あたしも、なんかウソ見たいって言うか。夢見たいっていうか・・」

郁は困ったように頭を掻く。

「幸せなんですね。いいなぁ」

と野々宮はため息をついた後に、あたしなんてもう付き合って3年になるのに
何にもないですよーと呟いた。

「野々宮ちゃん彼氏いるんだ!?しかも3年越し!」
「あ・・ハイ。一応。笠原さんのフィアンセみたく素敵じゃないけど」

と頬を赤くする。

フィアンセという言葉に思わず郁も赤くなってしまった。

「ねえ、野々宮ちゃん。今夜時間あったら話したいな!色々!」
「いいですね!じゃあ、他のコ達にも声かけるから皆で」
「わー。いいね、いいね」

その後寮内どう?とそれとなく聞くと
おかげさまで上手くやってますと答えが返ってきた。

郁は、野々宮の答えに心底ホッとした。

今回は査察もかねている。
妙なヒエラルキーが発生していないか女子寮は郁の担当だ。


できれば、良い報告をあげたい。


水をやり終えて、道具を片付ける。

野々宮は荷物を取りに更衣室に戻るというので郁は先に寮へと戻った。




原作とアニメのコラボイメージで!

カミツレの温室はアニメからですね。
ちゅーしそうだったモヤモヤを解消するべくチューしてもらいましたよ!!!

同窓会に行く話が読みたい!というリクに答えたはずが
なんか違う話に傾いています。

勿論同窓会行くんですが難しいんですよ(笑)
なんか婚約中の二人が無償に書きたくなってきましたよ!

甘くて歯が溶けそうなやつ!

これはそんなにスウィートではないですけど
ホッとするぜ!という方はポチリとな☆
07:09 図書館SS(堂郁)

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