09月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫11月

スポンサーサイト

--/--/--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:-- スポンサー広告

【植物図鑑】再会の夜 =前編=

2009/08/27
皆様、おはようございます。

毎日来て頂いている皆様、時折のぞいて下さる皆様、はじめましての皆様、今日もありがとうございます。やっと木曜日ですね。
昨夜記事を仕込もうと思ったら、サーバートラブルで管理画面につなげなかった……orz

そして、アレコレやって遊んでいたらあっという間に夜中になってたYO!
時間の魔力はすごいですね。
最近ペンタブ買ってイラスト特訓に燃えている旦那の紹介してくれたイラストの書き方サイト?
を見てすごくびっくりしました。
サラサラーっと背景とかが出来て行くんですね。
イラスト書きの皆さんはほんに凄いのぉと目を丸くしました。

そして、先日夏コミでおつかいしてもらった本をまったりと読み返して
あー、なんでこんなにうまいんだー。
うおーっと吠えていたら寝間着を取りに来た旦那に
「ウチに怪獣がいる。怪獣ツマゴン。おいゴンちゃん」とか言われました。

全くもってシツレーな旦那の話はさておき、今日は何となくイツさやで。

【植物】イツさや 再恋人期間 年齢フリー テーマ:イツキが戻ってきた夜デス。








1年ぶりに戻ってきたイツキは、ただのイツキじゃなくて日下部 樹。


樹がこの1年何をしていて、どうして出ていって、なんで戻ってきたのかを聞いた後はさやかの番だった。
何も変わってない様に見えるのに、決着をつけてきたイツキはもう前のイツキとはちょっと違って見えた。

溢れだした涙は1年分だ。そう簡単に止まったりしない。


「さやか、ごめん――。頼むから泣きやんで」
「そんなのっ。ちょっとはイツキだって困ればいいよ!」

可愛くない。あたし、可愛くない。
ずっと待ってたよ。帰ってきてくれてありがとうってなんで抱きつけないのか!

口から飛び出すのは、1年間も溜まりに溜まった悲しみと不安が球になったみたいな意地悪な言葉の数々。
こんなこと言ったらきっと樹は帰ってきた事後悔しちゃうって言うくらい酷い言葉が機関銃みたいに吹き出した。

なのに、樹は全然怒らないでむしろ穏やかに全てを受け止めてくれた。
泣いて騒いで落ち着いたのは1時間もしてからで、その間樹はずっと抱きしめてくれていた。

「お茶、入れてもいい?」
「そんなの、もう断らなくていいよ。ここは今日からイツキとあたしの部屋でしょ?ずっとそうなんでしょ?」
「うん。さやかが許してくれるなら」

許さない訳ない。
ずるいよ、許せない訳がないのをきっとイツキは解ってる。
なのにそうやってあたしの出方を見ようとする――。

「明日――」
「ん?」
「明日、一緒に役所に行って?」
「えっとでも、さやかのご両親にも挨拶してないし。家はさっき話した状態だから挨拶はいらないけど」

イツキが戸惑ってるのは解った。
解ったけど、1年待った。その1年がどんなに怖くて長かったか思い出すのも辛い。
「お願い。もうイツキはどこにも行かないんだって、ずっとあたしと一緒にいてくれるんだって安心したい。駄目?」
「さやかが、それでいいなら。でも本当にご両親に挨拶してからじゃなくていいの?」
「大丈夫だよ。電話する。入籍したって。挨拶はその後、時間がある時に」
「でもそれって俺、男としてご両親の印象最悪じゃない?」
「あたしが頼んだって説明するし」

それとも嫌?さっきのあたしと一緒に生きていきたいって言ってくれた言葉は今だけの嘘なの?
信用ないねと苦い笑いを零すイツキを睨む。

「解った、明日。明日一緒に行こう。でも、さやか会社は?」
「入籍するんだもん。一種の冠婚葬祭。休む」
「会社の人にも驚かれるね」
「ずっと付き合ってた事にすればいいよ。どうせ苗字が変わっても申請のメール一本流すだけ。それに呼び方は結婚しても変わらないのが慣例だから」
「そういうもん?」

そういうものだ。
式や披露宴をするともなれば、誰を呼んで誰を呼ばないなんていう選択もしなきゃならないし
相手方もご祝儀だの衣装だの時間の調整だのをしなければならないので、じゃ明日なんて訳にはいかない。
でも入籍は何よりも確実で、当人と家族以外には何大した変化も訪れない行事だ。

全く配置を変えていない台所から、イツキがマグカップ二つ持って戻ってくる。
湯気を立てているのは買い置きの紅茶。

冷ましながら一口熱い紅茶を口に含む。
泣きはらした身体からは相当水分が蒸発したらしい。
熱さも手伝って酷く喉の奥に染みた。

二人で紅茶を飲んで落ち着いたら、入浴。
いつもよりずっと丁寧に身体を磨いた。

イツキが戻ってきてくれたのが今日で良かったと思う。
ほんの三日程前まではいわゆるブルーデーだったから――。


入れ違いでイツキが浴室に消えた間、ずっと落ち着かなかった。
シャワーの音が止まる度、もしかしたら夢を見てるんじゃないかと思った。
見慣れないスウェットで戻ってきたイツキを見てまた泣きそうになった。

「さやか、また泣いてる」
「だって――、やっぱり夢で目が覚めたらイツキがいないかもしれないって思って」
「いるよ。ちゃんと帰って来た。本当にごめん」

もう何十回もごめんを言わせた。
十分すぎるくらい――。
だから謝罪はもういらない。いらないけど涙が出るのはどうしても止められない。

「イツキが出ていった後何回も夢かと思った。起きたらイツキがいるんじゃないかって思ったんだよ。
 でも、イツキはいなくて二カ月もしたらイツキがいた事が夢だったんじゃ中って思えてきて……」
「うん――」
「怖かった。訳わかんなかった」
「さやか」

もっと、もっと名前を呼んでと強請るとイツキは何度もさやかの名前を呼んで髪を優しく撫でてくれる。
落ち着いた頃に、イツキは額に一つキスをくれた。
1年ぶりのキス。

「もう今日は寝よう。そんで明日朝イチで役所に行くよ」
イツキに諭されてさやかは何度も頷いた。
よしと笑うイツキが何かを探し始める。

「イツキ?」
「客用布団、まだある?借りていい?」
「……あるけどイツキには貸せない」
「うーん――。じゃあ今日は床で」
「ちがう!そうじゃなくて!」

そうじゃない。
さやかが言いたいのは布団を貸さないって言う意地悪じゃない。
「イツキはもうお客さんじゃないから。お客様用の布団は貸さないの」
解った?と続けると、予想外すぎたのかイツキが目を丸くする。

「じゃあ、俺はどこで寝ればいい?」
「今夜は狭いけどベッドで我慢して。明日ダブルの布団買うから」
「……さやかと何もしないで一緒に寝るのってかなり理性が必要なんだけど?」
「なんで?」
「なんでって――」
「なんで理性なんか使う必要あるの?手、出せばいいよ。ずっと一緒にいてくれるんでしょ?」

抱いて欲しいって素直に言えないってずるい?
でもイツキがなんで手を出さないつもりなのか、いつまで出さないつもりなのか解らないのは嫌だった。








後半へツヅク。

こんなにすぐ結婚しないとは思いますが、あれだけ待たされたんだったらこんな展開もアリかなと勝手に思ってみました。

一応後半もフリー的な内容、のつもりです。

イツキの馬鹿ってパンチの五発位お見舞いしてもさやかは悪くないと思われます(笑)
戻ったイツキはさやかに振り回されるといいよ。


それでは後編で☆
07:00 植物SS(イツさや)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。